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【第18回】 コトバの宇宙で遊ぶための道具

マンダラ基本パターン"5点セット"

私たちがこのコトバの宇宙(マンダラ宇宙)で自由な言語活動をおこなうために必要な"5つのコトバの道具"(マンダラ基本パターン5点セット)を紹介します。

ー コトバの宇宙を楽しむためのマンダラ基本パターン"5点セット" ー
A.「行為のマンダラ」(Action MANDALA)
C.「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)
M.「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)
W.「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)
D.「次元のマンダラ」(Dimension MANDALA)


お約束:コトバの宇宙の法則

と、その前に、ここで改めて、この"コトバの世界/宇宙"(マンダラ世界/宇宙)で扱っている"コトバ"とはどのようなものなのか、みなさんと一緒に確認しておきましょう。

[ 法則① ]
マンダラ宇宙のコトバは、「意味=対象=事物」を"一体"として表現する。
[ 法則② ]
マンダラ宇宙のコトバは、「字音 ∈ 単語 ∈ 文」の構造をもって表現される。

コトバの宇宙の2大法則

A. 「行為のマンダラ」(Action MANDALA)

では、まず1つ目の道具は、「行為のマンダラ」(Action MANDALA)です。この「行為のマンダラ」は、コトバの宇宙での"動詞"の構造表現をつかさどります。

このマンダラの基本パターン(要素の配置)と定義は以下のとおりです。

「行為のマンダラ」(Action MANDALA)配置図

「行為のマンダラ」(Action MANDALA)とは、ある主体の動きや作用に伴う原因(起点)結果(着点)に関与する要素(行為関与要素)を、動詞を中心とした9マスで表現したマンダラである。

「行為のマンダラ」(Action MANDALA)の定義

この「行為のマンダラ」(Action MANALA)の要素は、みなさんが英語の授業で習った5W1Hに似ていますが、このマンダラでは、そこに、Result(その結果、どうなる?)With(だれと?)の2つの要素が加わっています。それによって、以下の図のように複数のマンダラを次々と連結させていくことができるようになります。

「行為のマンダラ」(Action MANDALA)の連結イメージ

では、何がどうつながっていくのかというと、まずよこ軸でみてみると、「どうなる」(Result)の要素があることによって、その要素が次の「なぜ」(Why)の要素となり、その行為の結果である「どうなる」(Result)がまた「なぜ」(Why)を生み出していくという"原因と結果の連鎖"が起こります。これはまさに、私たちの"時間感覚""時間認識"「過去-現在-未来」)を表したマンダラと言えるでしょう。

一方、たて軸では、「だれと」(With)の要素があることによって、その要素が次の「だれが」(Who)の要素となり、その行為の関与者である「だれと」(With)がなんらかの行為の主体となってまた「だれが」(Who)を生み出していくという、"人(行為者)の連鎖"が起こります。こちらは、私たちの社会での"組織構造""協働意識"「自他の関係」)を"行為"を軸として表したマンダラと言えるでしょう。

このマンダラを、すこし哲学的、仏教的な見方をすると、以下のような関係で配置されているのがわかると思います。

「行為のマンダラ」(Actions MANDALA)の配置関係

こうしてみると、この「行為のマンダラ」(Action MANDALA)の9つの要素から、因果(原因と結果)の関係自他の関係(縁と起)だけではなく、"時間"と"空間"の関係"意識"と"行動"の関係"方便"(行為や目的を達成するための手立て)と"因果"との関係などなど、ある行為を中心としたさまざまな関係性を可視化できることがわかります。

因果と縁起の関係
「行為のマンダラ」(Action MANDALA)の連結イメージ

なお、「行為のマンダラ」(Action MANDALA)の使用例はこちらの記事をご覧ください。

C. 「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)

2つ目は、「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)です。
この「知識のマンダラ」は、コトバの宇宙での"名詞"、すなわち、コトバが指し示す"対象"から想起される"知識""概念"を表現します。

このマンダラの基本パターン(要素の配置)と定義は以下のとおりです。

「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)の配置フォーマット
”aであり,bであり,cであり…..、そうした"事物"をXと呼ぶ。”

「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)とは、あるコトバが指し示す"対象"から想起される"事物"(知識や概念)を8つのコトバの要素(a~h)で表現したマンダラであり、その中心(X)には、これら8つのコトバの要素が合一的に象徴化(シンボライズ)されたコトバ(名詞/名詞句あるいは字音)が配置される。

「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)の定義

この「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)は、中心要素[X]をうまくつかって、周辺要素の知識[a~h]立体的に連結し拡張していくことができるようになってます。

「知識のマンダラ」(Concept MANDALA) の連結イメージ

このコトバの立体構造は、みんながいつも遊んでる"LEGOブロック"みたいなものをイメージしてみてください。

この「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)では、「とりあえず思い浮かんだ"8つの物事"で考えてみよう!それで足りなきゃまた8つ」というような感じで、どんどんとコトバのブロックを増やしていきましょう。Amazon.co.jpで購入する必要はありませんので。

「知識のマンダラ」(Concept MANDALA)の使用例はこちらの記事をご覧ください。

M.「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)

3つ目は、「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)です。
この「運動のマンダラ」は、コトバを構成する要素("事物")がそれぞれどのような"運動""変様"を起こしているのかを"6つの循環ステージ""生命のライフサイクル" : 発生-存在-変化-増加-減少-消滅)で表現します。

このマンダラの基本パターン(要素の配置)と定義は以下のとおりです。

「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)の配置フォーマット

「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)とは、あるコトバが指し示す"対象"(X)を構成するコトバの要素("事物")が、ある瞬間あるいは期間においてどのような"運動"をしているのかを、"6つの変様"のステージ(エリア)で表現したマンダラである。

「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)の定義

「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)の使用例はこちらの記事をご覧ください。

W.「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)

4つ目は、「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)/「未来展望マンダラ」(Future Vision MANDALA)です。
この「願望のマンダラ」は、コトバの宇宙での"理想の未来像"を「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)の"6つの変様"を使って、12の区分で表現します。

このマンダラの基本パターン(要素の配置)と定義は以下のとおりです。

「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)ワークシート

「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)/「未来展望マンダラ」(Future Vision MANDALA)とは、マンダラ宇宙での"未来のある一時点"を想定し、その時点で現在あるコトバの要素("事物")が「運動のマンダラ」(Motion MANDALA)のどの"変様ステージ""あって欲しいか"、あるいは"あって欲しくないか"12の区分で表現したマンダラである。

「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)の定義

「願望のマンダラ」(Wish MANDALA)の使用例はこちらの記事をご覧ください。

D.「次元のマンダラ」 (Dimension MANDALA)

5つ目は、「次元のマンダラ」(Dimension MANDALA)です。
この「次元のマンダラ」は、コトバの宇宙の"思考の次元"(認識の枠組み)を操作します。

このマンダラの基本パターン(要素の配置)と定義は以下のとおりです。

「次元のマンダラ」(Dimension MANDALA)による「思考次元の遷移モデル」

「次元のマンダラ」(Dimension MANDALA)とは、あるコトバが指し示す"対象""意味""事物"「認識の枠組み」「思考の枠組み」)を幾何学的な模様を使って象徴表現(シンボライズ)したマンダラである。

「次元のマンダラ」(Dimension MANDALA)の定義

「次元のマンダラ」(Dimension MANDALA)の使用例はこちらの記事をご覧ください。


さあ、次回からこれら5つのマンダラ基本パターンを駆使して、このマンダラ宇宙で自由な言語活動を楽しみましょう!

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