【書評】人生100年時代 不安ゼロで生きる技術 「安心力」が手に入る10の話
今日は、こちらの本の書評を書きます。
8月8日に開催したパステルでも、おすすめ図書として紹介させてもらいました。
F太さんもおすすめだそうです。
この本は、発達障害のことは一切書かれていません。
逆に言うと、誰にでもおすすめできるということです。
著者は、倉園佳三さんと佐々木正悟さんのお二人です。
・人生100年時代に、いくらあれば安心?
・苦手な人と「距離をおく」のは賢い選択?
・「繊細な自分」を強くするのには、どうすればいい?
といった、身近でよくありそうな質問に対して、1つずつ答えていくしスタイルです。
10章に分かれており、それぞれの章が独立しているので、どこからでも読み進めることできます。
サイズも中身も、コンパクトにまとまっている印象です。
もともとは、下の本を文庫本にしたものらしいのですが、中身を「9割
リライトした」そうです。
専門用語や難しいな言葉は、一切出てきません。
本の題名にもなっている、倉園さんが提唱する「グッドバイブス」という言葉さえ、出てきません。
誰にでもわかりやすく、読みやすい本になっています。
新型コロナなどの感染症、災害、お金や人間関係の不安など・・・生きている限り、私たちが不安になる事は尽きないように感じます。
もちろん、対策をしておかなければいけないことは多くあると思います。
そういったことが必要ない、と言っているのではありません。
でも、本当にいつも不安でいることがよいことなのか?
もっと安心して毎日を過ごす方法もあるのではないか?
と提唱してくれるような本です。
根性論や精神論ではなく、「現実をこんな風に捉えたり、見たりすることもできますよ」と、そっと語りかけてくれているようでした。
いくつか引用した後、自分の所感を書いていきます。
心を圧迫するだけの「願望のやるべきリスト」 に頼ることをやめて、現実に即した「本当にできることリスト」 を臨機応変に組んでいくほうが、よほど健全といえないでしょうか。
起きられない朝があったとしても、2日続けて飲みに行ったとしても、それがあなたにとって唯一の現実です。
「こうしたい」「こうするべきだ」という理想から、今の自分の姿を引き算して、イライラしたり不足感を感じていた自分に響く言葉でした。
私たちの関心の多くはいま、メディアやSNSにあふれる「成功のお手本」 や、 親や教師、先輩などから教えられてき た「しあわせのひな形」 に 向けられてい ます。 まずは、 これらの外から 入ってくる雑音をしばらくの あいだシャットアウト し て、心を静めるようにしてください。そのうえで、 心の奥底に眠っている「絶対的に大切なもの」 を探るために、自分自身と対話してみるのです。
けっして流行に乗っている とはいえない趣味、それをするだけで心が落ち着く好きなこと。そんな、自分だけは価値を疑わないものの中に、あなたが大切にしたいことが隠れているはずです。
そもそも、自分が理想として描いている姿も、誰か他の人によって、するべきだ、やりたいと思わされているだけかもしれない、と思い直しました。次の動画を、思い出しました。
スキルアップ、目標達成はよいことだと思いますが、この動画のように、たくさんのものを自分に足し算しないといけないのか、ということをもう1度考えてみる必要があると感じます。
「やりたいこと」との付き合い方、現実との折り合いの付け方について考えさせられる文章です。
「未来は素晴らしいが、現在は不足だらけだ」と捉えることで、何かを行なえる唯一の時間である「いまここ」が、あまりに軽んじられてきたということです。思い切ってスタート地点を変えてみましょう。どれだけ望ましくないと感じたとしても、「現在の自分を肯定する」ところから始めてみるのです。
「現在は何かが不足している」「決して満たされてはいない」という前提から、何かを得ようとする行動がスタートします。
現状に✕をつけて、もっと◯に近づく未来を目指しましょう。
といった具合です。
自分が動いて変えられるのは、今この瞬間しかないのだとしたら、いったん今の自分を認めて、動いてみることが必要なんじゃないか、と考えました。
遠い未来の理想を目指して、今を「不足している満足のいかない自分」とするのではなく、今できることの積み重ねが「結果的に」その後の自分を作っていく、気づけば◯◯な自分になっていた、という感じでしょうか。
時間についても、自分の捉え方を見つめ直すことができた気がします。
私はこれまで、「不安に突き動かされて動く」という方法をよくとってきました。
今もそこから抜け出せているとは言えません。
ですが、このやり方では不安→安心→不安・・・の無限ループが続きます。不安との対比の中でしか安心を感じられない、というデメリットがあるのです。
心がしんどくなってしまうこともよくありました。
安心して過ごせるようになるためのきっかけやヒントをくれたこの本、よければ一読してみることをおすすめします。