麻雀プロだったよ。 ④面接
さて、前回はプロ試験初日の筆記試験について触れたわけだが、麻雀プロを目指していない人にとってはなんのこっちゃな内容だったかもしれません。プロになるのためにはある程度の知識が必要なんだなと知っていただけたら良かったかなと思います。
しかしまぁぶっちゃけますと前回言った内容は、世の中にある国家試験とかと比べれば屁でもない内容です。3か月くらい麻雀とまともに向き合っていれば誰にでも身に着けられるスキルです。ではそんな誰でも手に入れられるスキルを凌駕するこの当時麻雀プロになるための必須条件をお教えしたいと思います。(毎回言いますが現在は知りません)
次の試験内容:面接
それをお話するために大切なのがプロ試験に組み込まれている”面接”です。プロ試験とはずばり就職活動と似ていると以前に申し上げました。選考の過程がくりそつなんですよね。ただ就職試験との違いがあるとしたら選考条件でしょうね。
一般企業の面接において重要視されるのは大体が会社にとってどういう利益をもたらしてくれるか、将来性はあるのか、やる気はあるのか云々ですよね。みられることの根本は、そりゃあ麻雀プロの試験でも変わりはないのですが、最重要項目が違います。
注:これから私が言う事は偏見に満ち溢れた物です。団体側はそうは思っていないと思いますが、すくなくとも私にはそうしか感じなかったことを書きます。
面接において最も大切な事
まず答えをずばりいいます。
『金』です。
言い方が悪いと思いますが、極端に言えばコレです。
ここでみなさんに考えていきたいのが、麻雀プロになるものが団体にもたらしてくれる”利益”についてです。一般的な理想論としては、ものすごく有名なプロになってもらってメディアにもたくさん露出してもらって麻雀普及にも貢献してくれて団体にお金の流れを作ってくれる事ですよね。ではそのお金の流れはメディアやスポンサーがくれるものを指すのか?否。ずばり簡単な話こういう仕組みだ↓
『団体の知名度が上がる→沢山のプロ志望者が来る→多くの所属プロが毎月上納金を収める→団体が潤う→有名なプロを輩出する→上に戻る』
なのでずばり団体がほしいのは毎月の支払い能力があって(やる気もあって)長期に団体に所属してくれる人です。なので面接でまっさきに確認されるのはこの2点(一定の稼ぎがあるか・やる気があるか)です。
実際の面接
私の面談相手はそりゃ団体の重役の人でした。テストの結果と履歴書を見比べられて色々聞かれました。志望動機と現在の職等々。若い時分はそりゃ言葉巧みに思ってないことを熱く語ってたと思いますが、歳のせいかもはや何を言ったか思い出せません。
ひとつよく覚えているのが何切る問題の内容を見られて、「君、麻雀上手くないでしょ」とド直球のデッドボールをくらったことです。まぁ、事実だったのでグヌヌ・・とその場は終わりましたが、上手くなくてもやる気はあんだよ!の一点張りで抜けたのだと思います。麻雀上手くなくてもプロになれるんだよ!身をもって証明したよ!
あと何を聞かれたかというと、ずばりこの先お金がかかるよっていうことの念押しです。団体も百も承知なのです。プロになれる素質のある人なんてそこらじゅうにいる。じゃあちゃんと今も自力で生計をたてられていて、団体に所属する余裕があるのかという篩にかけたとたん多くの人が落とされるのである。その証拠というかなんというか筆記試験の時にいた派手な色の一張羅をきた若いニーチャンは次の試験段階にはいませんでした。
麻雀プロの支出
じゃあ麻雀プロになるとどれだけお金かかるの?ってことについては元プロ雀士の堀内正人さんが動画でちょいちょい触れているので、よかったらそちらを参考にしてみてください。
こちらの動画でも触れられていますが実に9割のプロが赤字を垂れ流してるという肌感覚の発言がありますが、まさにその通りだと思います。ちなみに私の所属していた団体では段位が上がれば上がるほど上納金も増えるシステム+昇段時の賞状代というみかじめ料も取られるからくりだったため、昇段する前にさっさか辞めました。
堀内さんはプロの実態を細かく説明している動画が多いので、見て損は無いです。彼も触れているのですがプロの大体が雀荘勤務だったり会社員だったりしてます。あと風俗で働いていた人も知っています。そんな様々な職からの給与が麻雀団体に流れていることでプロ団体は存続しているんですねぇ・・。
そんな私も当時は派遣社員をやっており実家暮らしだったのでそれなりの稼ぎがありましたが、フルタイムで働いてプラス麻雀プロとしての活動は地方住まいの私には過酷でした。まぁ、それはまた今度お話できればと思います。
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