SaaSでアウトバウンドコールを始めてみて
こんばんは。レモネードを自作しているおじさんのまん坊です。
SaaSの営業部隊に入り、1年が経ち、なんとか生き残ったので備忘録を残そうと思い、筆を執りました。
まず、私は営業で生きている30代前半の男子です。経験としては個人で営業をやったり、気がつけばIT業界に身を置いていました。
今の企業に入る前は、光回線の飛び込み営業をして「光の戦士」と呼ばれたり、不動産の営業では駅前の喫煙所で「引っ越さねぇか?」とキャッチして賃貸契約を結ばせたりと、それはそれは高尚な営業をしていました。
SaaSの企業に入り、周りは良い人ばかりで、よくも私のような野良雑巾を受け入れてくれたと感謝しています。
自己紹介はこの辺にして、本題に入りましょう。
SaaSでテレアポ
最初は架電ツールが用意されていて、それを使って電話をかけ始めました。恥ずかしながら、私自身、実はテレアポ未経験でした。最初は商談が下手すぎて試験に合格できず、不貞腐れて勝手にテレアポでアポイントを取ったのを覚えています。それが1年間続けられたので、部長や課長には感謝しています。
実際の業務
実際の業務は、ツールを使って1日80件くらい架電することから始まりました。途中、ツールにあるリストをかけ終えたので解約し、その後は1日50件くらいかけるようになりました。ソフトウェアなので既存のシステムをリプレイス、または新規導入するのが主な仕事ですが、基本はリプレイスがメインでした。1日平均で1件、アポイントが取れていました。週間で11件取れた週もありました。正直、リストの質が8割を決める仕事だと1年を通して感じました。
架電する業務だけに注目すると、以下のような結果になります:
不通(繋がらない、留守電、アナウンス)
受付拒否(担当者不在、新規提案お断りなど)
担当者名聴取(受付から担当者の名前を聞けた)
担当者コンタクト(受付突破、担当者にアポイント打診して断られるなど)
アポイント獲得(言葉通り)
100件架けて結果を振り分けると、大体以下のような感じです:
不通(5件)
受付拒否(新規提案お断り50件、担当者不在26件)
担当者名聴取(10件)
担当者コンタクト(7件)
アポイント獲得(2件)
次のアクション
不通5件、担当者不在26件、担当者名聴取10件、この41件が次のアポイントを産む源です。
この追いかける作業が本当に大事です。追いかけ方は変わりません。無理なアポを組むことは可能ですが、まずは見込みのあるアポイントをどう生産し続けられるかに向き合うことが重要です。結局、担当者や決裁者と合意をしっかり得て商談に臨むことが一番大事です。
その関係を最初に作るのはアポインターである自分です。新規提案お断り50件に対しても手紙を代表者宛に送り、代表者呼び出しで再度架電するとアポイントになります。実績として、90件に手紙を送ったら3件アポイントに繋がったことがあります。大きい会社は難しいですが、中規模の会社様でアポイントとなりました。
挫折と学び
正直、胃が痛い時期もありました。成功するのか?結果が出ない。私が担当している企業規模はエンタープライズが多く、リードタイムも長い。商談から獲得に1年が最速です。これを書いている時点では、エンタープライズでの全店導入は1件しかありません。1年で1件しか全店導入に至っていません。
多くは来期見込みや、時期見送りで失っています。自衛隊仕込みのメンタルおばけの私でも、夕飯のお茶碗3杯までしかおかわり出来ないくらい悩んでしまいました。
その時、課長に救われた言葉があります。「結果が簡単に出るものを頼んでいるつもりはない。ただ今チームの存続がかかっている。新興チームであるのも理解はしているが、数字のみでしか評価はできない。」
ひとりよがりで自分がアポを取っていたことに自信を持っていた自分を見透かされた言葉でした。奇しくもそのタイミングで、私が取った商談がキャンセルになり、別担当からインバウンドリードからの流入に入り、私の成績にカウントされない事象が起こりました。
課長にSlackでDMして何とかインチキできないか打診しましたが、1ラウンドKO(2レス)されました。「見込みのあるアポイントを持ってくることがミッション。そのお客様をしっかり握れなかったのではないか?」「見込みのアポイントであれば別担当からは来ない。あなたに連絡が来るはず」と遠回しに優しく諭され、Slackをそっ閉じしたのを二週間前なので鮮明に覚えています。あの時、ごめんなさい課長。
まとめ
さて、テレアポの世界に足を踏み入れる皆さん、聞いてください。テレアポの仕事はまるで無限に広がる迷路に迷い込んだようなものです。毎日数十回も電話をかけ、そのたびに断られる。まるで電話口で「ごめんなさい、また今度ね!」と笑顔でドアを閉められるような気分。でも、そのドアをノックし続けることが大事なんです。
この1年間で僕が得た教訓のひとつは、「リストの質がすべて」という事です。これは購入したリスト、そこから選別してナーチャリング出来たり、見込みを育てられる良いリストを作るのはあなたです。最初は断られても、手紙を送ったり、再度架電したりすることで、新たなチャンスが生まれることもあります。しつこさも時には必要なのです。
また、テレアポの仕事は一匹狼になりがちですが、実際にはチームのサポートが大きな助けになります。僕は課長の言葉に救われ、再び立ち上がることができました。だから、周りの人とのコミュニケーションを大切にしましょう。お互いに助け合うことで、成功への道が少しだけ舗装されるのです。
最後に、これからテレアポを始める皆さんへ。失敗を恐れず、挑戦し続けてください。毎日の小さな努力がやがて大きな成果に繋がります。そして、自分を信じて、続けることが何よりも重要です。
この記事が、少しでもテレアポに挑戦する皆さんの励みになれば幸いです。僕たちは皆、同じ船に乗っているんですから、一緒に頑張りましょう!