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400字くらいの長い感想に挑戦してみよう!【第3回 長文編】(完)

マンガのクチコミサービス『マンバ』のスタッフが、全3回にわたってマンガの感想を書くコツについて語ります。最終回の第3回は長文編です。(第1回「原因編」第2回「練習編」

ついに最終回ということで、いよいよ長文を書く練習をしたいと思います。とはいえ、「長文」だなんて聞くだけで嫌な気分になりますよね……。

そこで今回は、そのいや〜な気分を吹っ飛ばす便利なフォーマットをご用意しました。《植物のような心》でこのテンプレに従っていれば「長文」が書けるという代物です。

実は、第2回で挑戦した短い感想にも書き方のフォーマットがあるのですが、文章を0から書くことに慣れるためあえて使用しませんでした。が、流石に意味の通った長い文章を0から生み出すのは辛すぎるし難しすぎるので、まずはたくさん書くという行為そのものに慣れるためフォーマットを使ってみましょう。

【感想+説明】長い感想文のフォーマット

長い感想文を書くときは「感想と説明」という構造で書いてみましょう。

【1】 読んだきっかけ+感想の結論
【2】 作品の説明
【3】 感想+説明
    a キャラについての感想
    b キャラの説明
    A シーンの感想
    B シーンの説明
【4】 締めのひとこと
【5】 感想のタイトル

💡フォーマットを使うコツ
フォーマットはあくまで感想文を完成させるための道しるべなので、ちょっとでも書きにくいなと思ったら無視して大丈夫です。フォーマットを守ろうとして筆が止まってしまうのは本末転倒でもったいないですので、何か心に浮かぶものがあれば書いてしまいましょう。
💡「感想+説明」が入っていれば何でもOK!
フォーマットではキャラとシーンについて書くことになっていますが、「感想+説明」という要素さえ含んでいれば何について書いても大丈夫です。また文の順序もB→Aと入れ替えたり、BAで1つの文章にしても構いません。
💡カッコをうまく使い分けると読みやすい
「」(普通のカッコ) → セリフ
『』(二重鉤
カッコ) → 作品名、カッコ内のカッコ

と使い分けるとそれぞれが何を示しているのかわかりやすくなります。


以下がそれぞれの項目についての説明です。

【1】 読んだきっかけ+感想の結論
読み終わったあとに感じた率直な感想と、どうして読もうと思ったのかきっかけを書きます。(目安: 1〜2行)

【2】 作品の説明
著者名・掲載誌・連載時期・あらすじなど、作品の書誌情報を簡単にまとめます。また登場人物や技の名前などはあらすじに含まれていますのでコピペすると便利です。書誌情報はマンバの作品ページにまとまっていますので、書く際にぜひ参考にしてみてください。

【3】 感想+説明

 a キャラについての感想
印象に残った「キャラクター」を1人選び、そのキャラクターの存在や行動に自分がどう感じたかを書きます。(目安: 1〜2行)

▼自分がどう感じたか
かわいい・かっこいい・笑った・ときめいた・考えされられた・熱かった・よくわからなかった・嫌だった・怖かった・いい・すごい・好き・嫌い etc‥

 b キャラの説明
そのキャラがどんな人物なのかプロフィールや見た目を説明します。(目安: 1〜2行)

💡aの感想にbの説明が加わることで、自分がそのキャラをaだと感じる理由・裏付けが足され説得力が増します!

 A シーンの感想
印象に残った「シーン」を1つ選び自分がどう感じたかを書きます。(目安: 1〜2行)

 B シーンの説明
どんなシーンだったのか簡単に説明します。

【4】 締めのひとこと
3つのうちどれか1つを書きましょう。
・まだ読んだことない人へ向けてひとこと。
・作品を読んでみてどの程度よかったかひとこと。
・この先、何が起こるのか気になっていることを書く。

【5】 感想のタイトル
ひと目で作品の魅力が伝わるように良さを1行で書きましょう。

💡タイトルが思い浮かばないときは?
15秒考えて良いタイトルが思い浮かばない場合は、たくさん考えても疲れてしまうので「〇〇の感想」「〇〇が△△する話」にしましょう。
過去の記事でも紹介しましたが、多くの作品は単行本のあらすじにひとことで作品を表現するキャッチコピーが書かれているので、それを引用するのもいいかもしれません。

(例)
ひとつなぎの大秘宝を巡る海洋冒険ロマン!!
血風剣戟冒険譚!!
GAG&LOVE和風闇鍋ウエスタン!


実際にフォーマットを使って感想を書いてみた


▼『ゆるキャン△』第1巻を読んだ感想

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

本文
すごく有名な作品ですが、普段自分が手を出さないタイプのため読んだことがありませんでした。昨日、たまたまマンバで無料だったので1巻を読んでみたら、いい方向に想像と違って面白かったです。

『ゆるキャン△』はキャンプを楽しむ女子高生たちを描いたマンガで、あの『けいおん!』などで有名な『まんがタイムきらら』作品。かわいい女の子たちがたくさん出てくるのは『けいおん!』と同じですが、普通のマンガ形式で描かれていて4コママンガではありません。

読んでいててすごくいいなと思ったのが、主人公のリンちゃんのキャンプの楽しみ方です。1人で自然の中で本を読んだり、歩きまわって写真を撮ったり。アクティビティをするとかじゃなく、ゆっくりすることそのものを楽しんでいて、なんて素敵な時間の使い方をする女子高生なんだと驚きました。自分の時間を大切にしたいから野外活動サークルに誘われてもキッパリ断っていて、自己主張がちゃんとできるところも自立していてかっこいいです。

今の所ソロキャンをメインに楽しんでるリンちゃんですが、この先のなでしこと野クルとの関係が深まっていったらどうなるのか気になります。

タイトル
1人でも、2人でも、富士山の麓で時間を満喫!


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

タイトルを除いた本文の文字数は490文字でした。
400字と言ったばかりなのに……スマンありゃウソだった。(あまりたくさん書きすぎないように書いてみたのですが、想定より100字ほど長くなってしまいました。)

フォーマットに当てはめるとこのようになります。

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また字数を節約したために「いい方向に想像と違って面白かった」と冒頭で書いておきながら、どう想像と違ったのか全く書かれておらずガバガバですね。
そもそもこの記事自体も当初の予定では真面目なノリで書くつもりだったのに、もはやこんな感じになってしまっています。

けど全然オッケーです!試験やレポートじゃあないんですから好きなだけゆるく行きましょう。

最後になりますが、長文を書くうえでの心構えとして、1つの感想を書くのに自分が思っている3倍は時間がかかるつもりで臨むことをおすすめします。

というのも、「このくらい30分で書ける・以内に書こう」とか考えていると、疲れたり筆が止まった瞬間に「う〜わ……こんな時間経ってるのにこれだけしか書けてないのか」と、書き上げる気力が失せるからです。ありえないくらい時間がかかるつもりで最初から取り組みましょう。(私自身、この記事をここまで書くのにかかった時間のことは正直考えたくないですね……)

以上、全3回にわたって感想の書き方についての記事を連載してまいりました。記事の中に1つでも参考になるアイデアがあれば幸いです。

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