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白衣性愛情依存症(ゲーム)
前作の白恋をクリアしてすぐに取りかかりましたので、しばらくはそのギャップに追いつくのに時間がかかってしまいました(笑)
同じ世界観を共有していると思えないくらい雰囲気が違います。
白恋の世界の百合とファンタジー&ミステリーの部分を抽出されたんですね。
医療系ドラマが大好きな私です。
白恋が百合ゲー界のコード・ブルーでしたら、白愛は百合ゲー界のブラック・ペアンといった感じでしょうか(ちょっと違うか……)。
とにかく、テイストがそれくらい違うのです。
しかし、ここでも注目すべきは主人公・大幸あすかちゃんが各ヒロインとペアになるギャルゲー方式が取られていること。
そして、ヒロインたちのルートを攻略していくことでこの物語の黒幕が暴かれ、様々に散りばめられていた謎が解けるようになっていること。
「百合」に対して「ゲームである」という強気の姿勢を崩さないのです。
本当に、心から尊敬します。大好きです。
そして、やはりそれを可能にするのは主人公・大幸あすかちゃんの主役力です。
前作のかおりちゃんが主人公として完璧でしたから、次となるとどうするんだろうと思っていたのですが、そうきたか!!と、膝を打ちました。
この形の百合ゲーにおいて、主役は各ヒロインだけでなくプレイヤーの私たちをも虜にする力がないと務まらないと、私は考えています。
どうしたらわかりやすいだろうと考えてみたのですが、こんな例えはいかがでしょう。
かおりちゃんがタッチの浅倉南。
あすかちゃんは、おっさんずラブのはるたんです。
かおりちゃんが誰もが憧れ好きになってしまう好感度の権化だとしたら、あすかちゃんは私がいないと、この子はダメになる!と放っておくことができなくなる(そしてそれはちょっとした恐怖さえ伴う)母性本能を逆手にとって自分を守護させる才能の持ち主。
しかし、どちらのタイプにしろ主役力はトップクラスですから。
アドベンチャーゲームでありながら、プレイヤーは安心して壁になれる。やりこむほどクリエイターの皆さんの工夫や思いやりに舌を巻く思いです。
そして、ヒロインたちの爆発的な魅力。
なおちゃんに関しては、百合における妹キャラ神を創造してしまったと言ったら過言ですか?本当に可愛かった。もう一度言います、本当に可愛かった。
そこに気を取られているうちに巻き込まれていく過去の悲劇。
どうか、あすかちゃんと大暴れしながらヒロインたちを救ってあげて欲しいと思います。
前作に比べると、若い世代の方々の方がとっつきやすい内容になっているかと感じました。全ヒロインのトゥルーとバッドエンドを拝見してもあっという間で、プレイ時間は短く感じました。
それくらいパクッとプレイ出来てしまうのも、今作の魅力かと。
百合作品でこんなに「ゲーム」が出来るだなんて。
漫画や小説しか馴染みのない方々へ、ぜひオススメしたいゲームでした。
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