見出し画像

ロジカルな時代に、理由なきものづくりを貫く姿勢はシンプルに強い!と思った話

昔近所にお気に入りのカフェがあって、ちょくちょく行ってたんですが、これはそこのお客さんにもらった、ある沿線の会社が子供に配っているカードです。(電車好きな人は見たらわかると思う。)

くれたのはその電車の車掌さん。カメラが好きで、自分で探し当てた絶景スポットで、四季折々撮影をし、それを子供に配る公式グッズに仕立てたという話をすごく嬉しそうに語ってくれました。これが最近聞いたものづくりの話で、一番ワクワクした話です。

最近思うのは、理由のないものづくりが一番強い!ということ!

私も美大生の頃は理由のないものづくりをたくさんしてました。

その頃はその頃で、理由が見つけられなくて苦しい思いをいっぱいしました。例えば広告をデザインする課題では、今より若い自分にリアルな課題を見つけることや、ターゲットユーザーの想定なんてできなかったし(なんとかしても、ぼんやり。)親の仕送りで寮生活をしていた自分にはリアルな「生活」も縁がない感じでした。好きのパワーでしか、デザインができなかったです。

その後、デザイナーになって徐々に、物を作るには理由が必ずあるとわかって楽しくなってきました。使いづらいデザインを使いやすくする。とか、楽しく見せることで興味を惹く、とか、デザイン以外にビジネスやロジカルシンキングを学んで、考えてデザインできるようになり、すごく楽しくなりました。

でも、一周回って、「理由のないものづくりをする人のパワー」を最近はすごく感じているよ!最近はそういう人が大好きだ。エネルギーをくれるから。

理屈があって、筋道が通るようにデザインをすることは大事なのだけど、実は理由がないけど好きだから突っ走って作ったものに劣るプロジェクトを多々経験した気がする。

理由がないけど、「好き!」で形にしちゃう人ってやっぱり強いし、その最後までやりきるパワーがすごく強いのだ。そして叶えてあげたい!とか頼りたい!という気持ちにさせてくれる。

話はそれるけど、著名なデザイナーさんのグラフィックが強いのも、知名度が彼らのぶっ飛んだ提案を通すサポートになり、自由にやれるからこそなのかもなあ。と思った。

理由のないものづくりは最高だし、もっと言えば「理由のないものづくりを戦略的に仕込んでやりきることができたら最高だと思う。特に、ロジカルな人や、ものづくり領域でない人は、なかなか、理屈の通らないものってどうしても、信じられないと思うので。

理由がないものを簡単に信じる事はできないから、その人が何が得意か何が好きか、よく知ることが大事。逆の場合は、私の得意なことと、好きなことを知ってもらうことが、大事。

私は「好きだからやっちゃいました」って人でいたいし、「好きだからやっちゃいました!」が見え隠れするような人とものに囲まれてものづくりがしたい。と超絶思っている!

だから今は、「好き」について、色々と考えています。

将来は、小さな連載を数本抱えているおばあちゃんになりたいです。