Manatsu真夏
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袴JAZZ 若槻|"Double Trouble"
ブルースBlues: 孤独感や喪失感、身近な悲しみなどを歌った音楽のジャンル。米国深南部でアフリカ系アメリカ人の間から発生した音楽の一種。ジャズやロックの起源とも言われている。 人生生きていれば嬉しいことも力がみなぎることがあるように落ち込むことやかったるいこともあるでしょう。 隠さずそれを正々堂々感じるままにその哀愁を歌いあげたアーティストたちがいたからブルースジャズがある。 SNSの普及で人生のいいところだけ「映える」ところだけ見せるのが潜在意識の中に植えつけられた。けれどもそんなフィルター加工してあからさま作ったような「共有」「輝き」はうわべだけのもの。 表現者は普通に過ごしている人々が本当は露骨に出して見たいけれどなかなかできないことや感情を芸術的に本能的に大胆に人間的に表現する人間たち。それを見て誰かが何かに気付いたり、共感したり、感じたりする。 それが表現者の本望なのじゃないかなぁ。 毎日楽しいこといっぱい!けれども楽しさや幸せは悲しみやかったるさがあるからこそそれは輝くものだ。 0%の時は徹底的に0になるから 100出さなきゃいけない時はすぐに200に行ける笑 朝家のドアを開けながら早く家帰りたいって思うのも自分。 Everyday TANOSHIIII!!!!!!!!!!!って子供みたいに走り回るのも自分。 規則正しい生活送ることに達成感感じるのも自分。 お酒にふわーってなりながら朝方まで何やら概念書き綴るのも自分。 ムラがあるのも波があるのもそれも人間味。 人間臭いから魅力的。 生きているから感じることができる。 それはとても大切なこと。 次の袴JAZZ若槻さんはウィスキーへの愛を踊ろうと思います。 歌詞意訳 ............................................................. "Double Trouble" by Otis Rush I lay awake at night 夜眠れずに起きている (Falls of love?), just so troubled (愛にも頼れぬ)、何もうまくゆかない It's hard to keep a job 仕事先を保つのだって大変だ Laid off, I'm having double trouble 失業した、人一倍何やってもうまくゆかない Hey, hey, yeah They say you can make it if you try 「やってみればできる」なんて皆言うけれど Yes, some of this generation is millionaires 確かにこの世には億万長者もいるけれど It's hard for me to keep these clothes to wear 僕には自分を養っていくことすらギリギリだ。 You laugh at me walking, baby 君はトボトボ歩いてる僕をみて笑う But I have no place to go でも僕にはいく場所もないんだ Bad luck and trouble taking me 凶運と諸々のことがのしかかってくる I have no money to show 僕は一銭も持ってはいないんだ。 But hey, hey To make it, you got to try 「やって見なけりゃ何も始まらない」 Baby, that's no lie 確かにそれはそうだけれども Yes, some of this generation is millionaires 確かにこの世には億万長者もいるけれど It's hard for me to keep these clothes to wear 僕には自分を養っていくことすらギリギリだ。 他の作品もあります!Website もチェックして見てねー http://www.manatsutanaka.com/manatsuchoreography.html
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Lux, continued | 灯り、続ける
Lux ルクス: あかりの照度の単位。lx。 *内容注意:この記事は自殺について話します。 .......... たくさんの変動があった2020年。 いろんなことを考え、いろんな思いを巡らせ、感性が深く広くなり、先の見えない絶望を感じ、その無と閉塞感の中でどう前に進むか悩んだ人々が多いと思います。 「10月、自殺によってコロナの10か月間よりも多くの日本の命が奪われる」 CBS newsがこの見出しを出した時、海外メディアは衝撃を受け、私自身、どうしようもない悲壮感でいっぱいになりました。 メンタルヘルスに対する偏見があるのも事実である。 日本は二つのパンデミックが起こっているといわれる。 「コロナパンデミック」と「メンタルヘルスパンデミック」だ。 私自身、2019年に友人の突然の自殺後、自分で自分の命の炎を消してしまう行為について色々な思いを巡らせた。 コロナで3月にこの一年の企画、舞台、ミュージックビデオ、全て没になり、ビザもどうなるかわからず、この先が見えないということ、絶望感、明日も明後日も来週も楽しみなことがないという閉塞感に押しつぶされそうになった時、 ほんの少しだけ、 自殺を選んでしまう人々の心のうちがわかってしまった気がした。 ..... 蝋燭を灯し続け、蝋を一生懸命に燃やしていてもこの蝋がいつまで持つかわからない不安、思い切って吹き消してしまおうか、いや、吹き消してはいけない、でもこの先灯し続けていけるほどスタミナがあるのか。 ..... なんとなく自分は長生きしないような気がしていて、 でも12月に75歳の田中泯さんの踊りを見て、誠意いっぱい長く生きたぶん刻み込まれた皺と厚い皮膚と重力感と底力をみて、私もあの年齢まで生きてみたい、その年と経験から見える世界がどんなものなのか、そちらの世界が見たいと強く思った。思えた。 コロナによって自分の意志ではなく蝋燭の灯りが消えてしまった人もたくさんいた2020年。消えそうになる灯りを一生懸命残りの蝋と酸素で灯し続けようとする蝋燭を持つ人たちもたくさんいる。2021年はこの一年で学んだこと、思い知ったこと、継いだ思い、それらを生かして、歩ける者たちが前をみて拓いて歩いていかないと2020年の悲惨は繰り返される。 消そうか消さないか悩んだ者も、 しっかりと朗々と蝋を燃やし続ける者も、 灯りを続ける、続けた者たちとして、一緒にここから前へ前へ開拓していきましょう。 草木はまた緑色を取り戻し、花も咲きます。 また、春がきます。 大変な一年だった。 でも、あなたが生きててよかった。 私も生きててよかった。 一緒に、2020年と2021年の架け橋を渡りましょう。 I would rather listen to you talking than attending your funeral. 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 メンタルヘルスについて相談窓口 よりそいホットライン 0120-279-338 いのちの電話 0120-783-556 チャイルドライン 0120-99-777 子供のsos 0120-0-78310 匿名でも些細なことでもわたし、Manatsuもいつでも聞き手になります。
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Happy Days from the bathtub 浴槽から想ふ幸せな日々
........... 2020年はたくさんの大きな予期せぬ変動がありました。 収入が減る、一年の予定がガラリと変わる、周りと反して収入が増える、必死の処置をしても次々と重症患者が運び込まれてくる、それを嘲笑うかのようにコロナは終わったかのような顔をして遊びにいく様子の投稿が溢れるSNS... 世界のどこに行っても逃げ場がない。 誰のせいでも自分のせいでもないのに、言葉にならないもののはけ口がない。 気持ち悪い。 人間の適応能力すごい。 埋もれたい溺れたい。 転機だ革新だ。 様々な思いを、2020年は今までの固定概念を見事に人々の目の前でこれ見よがしに砕き、物質的なものではなく目に見えない何かが軸となるような世界を作り出している。 意味のあったものが新しい時代では意味を持たなくなる。 まさにこの世界が不条理性に染まっていく。 だからこそ、 2020年悩んで苦しんで思い詰まって絶好調で転機もあって息をし続けた人間たちにこそ、不条理演劇は響くと思うのです。 不条理演劇のルネサンス(再生)の時代がくるのです。 サミュエルベケットの作品が再び人々の目に触れて、 サミュエルベケットの世界観がこの大変動で疲労した心にとって味方になるような芸術になると思うんです。 浴槽版「しあわせな日々」はサミュエルベケットの原作をもじったものであり、沿ったものであり、色々な伏線も個人的に隠しました。 二日酔いで朝を迎えた女の話にも見えるし、コーヒー狂の浴槽を基地として世間から隠れて過ごす人間の話、ソーシャルディスタンス、独立毒立。 自由に気楽に真剣に分析もあり。作業中のBGMもあり。 一つだけ真剣に聞きたいことがあります。 コーヒー缶の中にコーヒーが入ってるってどうしてわかる? ========================================================= 原作:サミュエルベケット「しあわせな日々」解説 不条理演劇を代表する劇作家、小説家、詩人。人間、現代の人間の不条理さや不毛性を描く演劇、創作活動。代表作「ゴドーを待ちながら」 不条理演劇の特徴としては; -登場人物の行動とそれにより起こりうる出来事、またその存在そのものが、およそ関係なし、曖昧なものになる。 -登場人物のいる環境や状況は初めから行き詰まっており、閉塞感に包まれている。 -登場人物たちはそれに対して変化を望むが、もともと行動と結果の因果関係が切り離されているこの世界では変化を望むことへの合理的解決方法はなく、空間を埋めるだけの会話や不毛で無意味な行動の中に沈み、泳ぎ、埋まっていく。 -話はいわゆる起承転結を完全無視進行し、非論理的な展開や話の転換がある。そして世界に変化を起こそうという抵抗は意味もなく終わり、状況の閉塞感はより閉塞的なものになっていく。 言語、言葉がほぼなんの力も効用もないことも特徴の一つだ。 意味を持たない世界で意味を探すこと、意味のあるものを意味のない世界でどんなに一生懸命雄弁に口からこぼれ出しても圧倒的なその世界の存在に埋もれてしまうのだ. この「しあわせな日々」という作品は一時間半ほどの二人芝居である。 (英語での上演→ https://youtu.be/I3y_5WfHkCY ) 主に主人公ウィニー夫人が永遠にほぼ一人台詞を続ける。対して夫のウィリーは言葉をほぼ発さず、ほとんど隠れている。何よりも特徴的なのはウィリー夫人が砂漠の真ん中で胴まで埋まってしまっているところから始まり、芝居が進むにつれ、最終的には首まで埋まってしまい、手も使えず、動けなくなってしまうことであろう。 なぜ埋まってしまったのか、これからどうするのか、何食わぬ顔でこれからも日常生活、歯磨き、化粧、誰かが受け止めてくれると期待して数打てば当たるように言葉を発し続けるのか。
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Baggage; 人生羈旅 (10.2020)
Baggage; This piece is about so many things. This piece holds so many more things than what the title saids. It’s about me wanting to explode, mourning of a friends’ suicide, anxiety of the uncertain, 2020, protests, depression, changes, encouragement, the plans we made, the plans that were changed, wear a mask, theater people, our work places, lockdown, inspiration, living, breathing, sweating, rising, finding new ways, being alive in this world right now. ; 人生羇旅 意味: 人生という旅。人の一生を旅に例えた言い方。 人はそれぞれ一生があってその一生を旅に例えるのなら、きっと一人一人自分の荷物やスーツケースも違うものを持って歩いてるのだと思う。コンパクトなのもあれば大きくて重くてそれでも精一杯抱えて生きてる人もいる。 荷物の中のものに呑まれることもあればそこから新しい道を作ることも可能。 「人はどう死ぬか、いつ死ぬかを選択できない。 どう生きるか。これだけは決められる」 (ジョーン・バエズ) I usually don’t do this but for this one it had way to many complicated layers of stuff and I figured why not have a English title and a Japanese title with two totally different perspectives and meanings of the same piece. Hi. I’m bilingual. 言いたいことありすぎてタイトルがすぐ決まらんし、偏るのも嫌なのでだったら日本語の題名と英語の題名別々につければいいじゃんって調子乗ったら英語と日本語で作品の意味が全く違うものになったけれどそれはそれで良いのではと満足しました。バイリンガルの特権。