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研究会#13 瓶花(小原流 准教授)2022年11月

花型: 瓶花(傾斜型)
花材: 赤芽柳、菊(3)
花器: 基本瓶花花器
〈結果〉90点

前から見たようす
横からみたようす


□当日の花の状態と意識したこと

▷赤目柳
 ・後述にもあるが、菊のボリュームがとても大きく、菊に比べ、枝の強さが小さく見えた。
 ・全体的に均一的に赤芽があり、枝の太さもそこまで差がなかった。
 ⇒枝同士も1本の枝の中でも変わり映えしないように見えたので、ところどころ皮を向き、中の芽を見せた。

▷菊
 ・全体的に茎がとても太く、葉もしっかりついており、花も開いていた。
 ⇒1番小さめの花を中間高、2番目に大きな花を客枝、一番大きな花を客枝の下に中間枝として使った。

□今回のお題で意識したこと(お稽古での学び 2022/11/9)

・主枝は通常花器の1.5倍の寸法をとるが、赤目柳の場合、伸びやかな枝を表現するため、1.8倍くらいを目安に取る。
・赤目柳は枝の太さだけではなく、実のつき方や実の艶やかさも見て枝選びをするとよい。
・主枝の先端の実が多く綺麗についている場合、皮をむいて白い身を見せるのもよい。
・主枝の枝は麓となる部分はそれほど作りすぎず、先端にかけて下に膨らみを作り、先端は上にカーブするように戻して枝を作る。
・主枝の先端が70°傾斜するように挿れる。
・主枝は一文字に切り込みを入れ、友枝で横木留めする。その際、主枝の対角線上奥に花留めを隠し、他の枝を挿れるスペースを確保する。
・副枝の赤目柳はやや後ろに引き、正面から見て主枝の半分辺りに先端が見えるように挿れる。
・主枝と副枝の根元がひとつにまとまって見えるようにする。
・中間高の赤目柳は主枝よりも短めにし(細い枝の場合は同寸でもよい)、菊側に丸みを作り、先端は種子側に戻るように枝を作る。
・菊は葉裏から水をかけ、手のひらで転がすようにして葉を開く。
・客枝の菊は主枝の1/2のボリューム感で、30°開き、60°傾斜させる。
・客枝の近くに挿れる菊は客枝と同寸に切り、立てるように挿れることで短めに挿す。(あまり客枝との間に間を作らない。)
・客枝と短めの菊の2本は主枝の下からいれる。客枝が花器と離れてはいけない。
・客枝の右側から他の花を挿れてはいけない。
・短めの菊は客枝と同寸の長さに切り、立ち気味にいれる。
・高く挿れる菊は小ぶりのすらっとした花を選び、赤目柳で作った懐に納める。この時、赤目柳と並ばないように留意する。
・主枝と同じ花材の4本目は本来、短く主枝と副枝を繋げるように挿れるが、赤目柳の場合は副枝より長めくらいの枝(強さのバランスには気をつける)にカーブを作り、中間高の赤目柳にかかるように挿れる。
・5本目の赤目柳は花器にかかるようにカーブをつくり、菊の方にさしかかるように挿れる。
・足元は根締まりよく整え、緑が足りない場合は菊の葉を添える。

□研究会で学んだこと(講評: 知地正和先生)

・今回の取り合わせは基本の取り合わせ。⇒瓶花傾斜型の感覚をこれで掴みたい。
・赤芽柳は赤色が日面、緑が日裏。
・この花型において副枝は後方の限界となる。=後ろの立体感の限界ライン
・副枝の先端は後ろに引き、主枝の先と挿し位置の1/2nのラインに来るように挿す。
・中間高の赤目柳は菊の強さに負けないように懐を作る。
・基本的に主枝は横留めでしっかりととめ、他の枝は横留めはしない。
・客枝=とどめの花。客枝の外側には花を挿れない。
・菊は客枝の足元に1本、高めに1本の挿れるが、リズムを変えることを意識する。

□今回の研究会の感想

今年2回目の瓶花、今回も90点だった。涙
今年の90点は今のところ2回なのにどちらも瓶花だったので、変に苦手意識ができてしまいそう。。
今回は菊のボリュームを最初に確認してから赤目柳とのバランスを考えられなかったので、最終的に主枝副枝が菊に負けてしまったのが主な反省点。講評にあったようにそれぞれの役枝がそれぞれの方向の限界ラインとなり、これをもって立体性が生まれると思うので、役枝による枠をしっかり捉えられるようにならないと。
次回はまわるかたち。私の中で花意匠はお花をひとつひとつ見ながら、水盤の中に色を咲かせるイメージで楽しみやすいので、気を楽に楽しんだ上で点数がついてくるといいな〜。

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