心理学と子どもの発達
今日の学び
心理学とは
一言で言うなら、人の行動をよくするための学問。
表に出ている行動に対して、その潜在的な部分(経験・愛着・発達認知など)で何が起きているのかを見る。
心理学を学ぶカテゴリーとして、
・年齢による発達の違い
・同じ年齢だけど行動の違い(個人差)
の2つ種類がある。
子どもの発達研究において大事なことは、
・発達が述べられる:何が?いつ?
→Aくんが月曜日にBくんをパンチした。
・発達が説明できる:どのように?なぜ?
→Bくんに「嫌い」と言われたから、右手でパンチした。
・発達が予想できる:何がだれに起きる?
→Aくんは他の子に「嫌い」と言われたら、パンチしてしまうかもしれない。
➡︎どうしたら防げるか?
発達とは
内面的な発達:子どもの気質・遺伝
外面的な発達:反射と知覚・脳・運動能力
(余談)
Goodness of fit
子どもの気質を知るだけでなく、周りの環境が、その子どもにどうフィットしているのかを知るのも大事。
①発達心理
・親との関係性によって構築される。
例えば、赤ちゃんが親の表情を見て、親の感情を推測する。
・心理的発達は自分を知ることでもある。
・気持ちを処理、コントロールできるもの
愛着は不可欠。親との愛着関係が、子どもの発達に影響する。
愛着のクオリティも大事。
②社会的発達
家族・友人などの多くの関係から成り立つ。
社会関係があることで、「こうあるべき」という圧力を受けることもあるし、その関係性によって守られることもある。
例えば、良好な友達関係を作るために空気を読まないといけない(自分の自由の制約)。だけど、友達がいることで困った時に助けてもらえる。
③発達認知
解釈・言語的コミュニケーション・問題解決・倫理的理解などを通じて、どう社会を見ているか。
時にバイアスがかかりつつも、どう相手を認識しているか。
ピアジェの見解
見えているものと、認識しているものが一致している。
同じ「赤」と言っていても、AさんとBさんでは同じ色を差していないかもしれない。同じカテゴリーに入れることが、発達認知。
ヴィゴツキーの見解
発達認知は、社会や文化との関わりが重要。特に会話に重きを置いた。
個人差
個人差が生まれる要因としては、
・遺伝的違い
・レジリエンス能力の違い
・経験と反応の違い
・悲しみの捉え方の度合い
・文化的違い
発達の継続性と非継続性
子どもたちは、木が成長するように徐々に発達するのと、さなぎから蝶に大変身する発達と二種類持ち合わせている。
継続性としては、身長とか。毎日ちょっとずつなだらかに成長する。
非継続性としては、ハイハイからつかまり立ちとか。
人気者は人気じゃない
高校とかで「人気者」とされていた人を考えたときに、その人が好きと答える人と嫌いと答える人は半々に分かれるらしい。
子どもたちに、一緒に遊びたい人・遊びたくない人をそれぞれ3人ずつリストを作って分析すると、4つのカテゴリーに分けられる。
縦軸は社会的人気度。横軸は社会的影響力。
Popular : 多くの人に一緒に遊びたいと思われている人。要は人気者。
Rejected : 多くの人に遊びたくないと思われている人。要は嫌われ者。
Controbersial : 良くも悪くも、多くの票を得た人。賛否両論ある目立つ人。
Neglected : 良くも悪くも、票が少ない人。影が薄い人。
大体の割合として、平均値にいる人が54%。Popular 14%, Controbersial 7%, Neglect 13%, Rejected 13%になる。
(Banerjee et al. (2005), data from B&H school)
どうしても、ネグレクトって聞くと悪いイメージが強いけど、実は一番幸せなのはネグレクトと言われている。ある意味適応能力が高くて、俯瞰して周りを見ることができるかららしい。
縦軸・横軸の表以外でも、人間関係の可視化ができる。
だれのところに→が向いているかで、分類わけされている。
それぞれの行動による人間関係の構築の難しさを改善するために、イギリスではSEALプロジェクトを行なっている。ポジティブな行動ができるように、カリキュラムベースで、専門家・学校・保護者で改善をはかっている。
あとは、Circle of Friendっていうピアグループとか学級全体で話し合う場を作っている。
ーーーーーーーーーーーー
自分の中での不明点
・SEALとCircle of Friendの具体的な活動と、実施前後の違い。
→子どもたちが空気を読んだ改善結果にはなっていないか。
ーーーーーーーーーーーー
個人的見解
発達に関しては、一番保護者が心配していたところではあるし、子どもの行動に対して「なぜ」それをしたのかを明確化するのはいつも頭を抱えていた。よく、子どもたちが喧嘩したときに「なぜ」そうなったのかを聞いていたけど、低学年の子どもたちの言語能力で、それを読み解くのは、本当に大変だった。。
だからこそ、行動の潜在意識の理解→予防策の徹底の重要性は本当に大切だと思う。それは自分のことでも言える。一つ一つの行動に対して、なぜ、それをしたのかを自己分析できたら、予防策が立てられる気がする。
例えば、私の場合。イライラしたらいっぱい食べちゃう←なんでイライラするのか←大量のタスクをショートスパンで処理しないといけないから←予想・計画的に超前倒しでする。とか。
人気投票の話と、その図式化も面白い。
図式化のメソッドをもっと早く知っていたら、ガチガチに作っていたと思う。