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別の太陽

もうすぐお戯れの儀。
笑うな、喋るな、きゃー厳禁。
こういう"シークレット歌劇團0931ならでは"の楽しみは沢山あって、こんな世の中でも貴族は平民をワクワクさせてくれる。




2019年12月に、私は平民になって。
公演終了後すぐに平民友の会に入会し、浮かれたまま新年を迎えた。
友の会の動画では"2020年はもっと平民の近くに"とツートップが語り、こっちだってすっかりその気になっていたし、2月にはSTVホールでラジオの公開放送にゲスト出演。きゃぁきゃぁ騒ぎながら至近距離で楽しむことだってできた。この先もきっとずっとこんなふうにいられるんだと信じてた。


なのに、アイツはやって来た。
コからはじまってロと続いてナで終わるアイツ。
マスク無しで出歩く事は出来なくなり、友達とワイワイ集まって騒ぐ事も出来ず。
出勤抑制で職場は大わらわで、疲れ果てて家に帰ってスマホを開けば、心の支えにしていたイベントの延期や中止のしらせが次々。
シークレット歌劇團0931も、開催のために動いている、とされていたお茶のないお茶会(ファンミーティング)は延期。年末の本公演だってどうなることやら、と不安が募る。"今年はもっと近くに"どころか、もうあの麗しくて可笑しくてあったかい方々に直接お会いする事は出来ないんじゃないかって。


そして迎えたゴールデンウィーク。どこにも行けない退屈な連休。
ステイホームという言葉にうんざりしていると、そのうんざりな言葉に銀河さまが # と平民をくっつけて、#ステイホーム平民 というタグで楽しもう、と新しい遊びを下さった。そしてご自身もどんどん平民のツイートに反応して下さる。
嬉しくて、どうでもいい日常もどんどん#ステイホーム平民で呟いた。平民達のツイートも楽しくて、引きこもっているのに毎日みんなで遊んでるみたいだった。

そんな楽しいゴールデンウィークの最終日。
また明日から、いつまで続くかわからない自粛の街で働かなければならないことに気持ちが暗くなり始めていた時。

するりと流れてきたツイート。
明けない夜はないけれどもしも明けなかった時のことを考えないと、という意味のそれを愛海さんが引用RTしたもの。
元通りの生活には、世の中には戻れないかもしれない。元通りの朝は来ないかもしれない。誰もが考えているであろう諦めの混じったその呟きに愛海さんが、

別の太陽が上がるかもね!

そう、返信したものだった。

それを見た瞬間、その言葉そのものが、私の新しい"別の太陽"になった。
元のような太陽が上がらなくたって、朝が来ない訳じゃない。別の太陽が上がるかも。別の太陽を上げればいいのかも。

そしてそれから、愛海さんと貴族の皆様は本当に新しい太陽をぽんぽんと打ち上げてくれた。
お茶のないお茶会で販売予定だったグッズは通販してくれて、夏には直接会えない代わりに全て手書きのお便りを平民に。
そして秋には初めてのお戯れの儀。そのあとも、直接お会いできない平民にも貴族の宝石箱でお姿を見せて下さったし、年末の本公演は完全飛沫対策舞台!お芝居とレビューを口パクで!
こんなに大変で面白い事、他所では絶対味わえない!


明日のお戯れの儀も、平民は笑いたくて喋りたくてきゃー言いたくて身悶えながら、沈黙を貫く。
こんな楽しみを教えてくれた愛海さんとシークレット歌劇團0931が、私は好きで好きでたまらないのだ。

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