イナダミホ「いいこと」に憧れて
「当たり前」という しあわせ を、言葉にするのは難しい。
イナダミホの『ポップネス』というミニ・アルバムに「いいこと」という歌が収録されている。
人は弱いものです
だから君に寄り添っているんだよ
自慢したいけど仕方がわからない
当たり前のことが嬉しいから
(イナダミホ「いいこと」『ポップネス』収録)
誰かと寄り添って生きる……それはとてもしあわせなことで、自慢したいくらいなのに、家族と暮らしているひとや、結婚しているひとは、他にいくらでもいる。当たり前のことにしあわせを感じても、言葉にすることは難しい。
ひとりで暮らしていると、こういう歌詞に憧れを抱く。ときどき友人に「さみしい」と言うと「東京でひとりで暮らす以上、ある程度、孤独には慣れないとだめだよ」と、諭される。
だから、イナダミホの「いいこと」を聴きながら、いつか誰かと暮らすことに、そっと憧れを抱く。わたしはイナダミホの歌に、たびたび救われるけれど、この歌のように憧れを、これからの希望を持つこともある。
もしも君がいなかったら
見えてるもの全て白黒だろう
人目ばかりを気にしながら
刻まれたシワの意味も変わっただろう
(同前出)
誰かと一緒に歳をとって、しあわせに歳を重ねたら、きっと自分たちの顔に刻まれたシワは、ひとすじひとすじが、しあわせを積み重ねてきた証だ。そういうふうに、わたしも歳をとりたいと思うのだ。
いいなあ、羨ましいな、そんな歳の取り方! それこそ「いいこと」だ。
イナダミホはこういう、憧れてしまうような、ほっこりとする歌も作っている。
さて、イナダミホは現在フルアルバム制作のためクラウドファンディングに挑戦中だ。
でも彼女は、支援を求めつつ、それでもひとりひとりに、無理をしないでほしいということを、葛藤しながら何度もツイートしている。
イナダミホの誠実な性格が、彼女の歌や活動に表れていて、つくづくイナダミホのファンで良かった、と思っている。小説などで、行間に作者の心の叫びのようなものを、ふと見つけてしまうことはないだろうか。イナダミホは、イナダミホの心を、歌やSNSで表現してくれる。
だからこそ、わたしは彼女の歌を音楽を信頼できるし、素直に励まされる。わたしが彼女の曲を愛している理由のひとつが、それなのかもしれない、と思っている。
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わたしが応援しているイナダミホのクラウドファンディングは、あと5日です! このnoteを読んでイナダミホ「いいこと」を聴いていいな、と思った方。ぜひ、一緒に応援してください。
★イナダミホのフルアルバム制作プロジェクト! - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
*トップ画像は、イナダミホ「いいこと」
(YouTube https://www.youtube.com/watch?v=hjnplX9pirQ)
のスクリーンショットを使わせていただきました。
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