UXエンジニアになりたくて試行錯誤している話
はじめまして
都内の自社開発ベンチャーでサーバーサイドエンジニアをしています。UXエンジニアを名乗る方は圧倒的にフロントエンドの方が多い中、サーバーサイドエンジニアがUXに興味があってもいいのでは?と思っています。興味関心はプロダクトやユーザビリティ寄りなのですが、サーバーサイドエンジニアを志したのは、思いをサービスとして形にする力が欲しかったからです。
サーバーサイド寄りなUXエンジニアとは
・カスタマージャーニーを元にしたサービス開発の設計・実装
・ユーザビリティにおける「効果、効率、満足度」の調査結果をもとに、アプローチを技術的に検討する
・webページのパフォーマンス改善
などが当てはまるのかなと現在考えております。
UXに興味をもったきっかけ
1. noteを運営しているpiece of cakeにインターン入社。
インターン面接後、程なくしてCXOに深津さんが就任され、UXという概念を知ります。
2. 入社直後の研修でwebサービスの使いやすさについて考える
入社直後のカスタマーサポート研修にて社内専用のサービスが使いにくいと感じ、webサービスの使いやすさについて考えるきっかけになりました
UXエンジニアとはなにか
1.社内のデザイナーさんに聞く(※現在は転職されています)
「UXエンジニアになりたいならその職種で募集している企業を見たらいいよ」
いろいろな募集要項と必要なスキル、職務内容を見る限り、デザインとエンジニアリングの中間を担っているという印象を受けました。
2.同じ勉強会に参加していたこばかなさん(@kobaka7_memo)に聞く
「UXってユーザー体験のデザインであるからエンジニアって印象はない。ユーザー体験をデザインするからデザインと名前がついている。
ユーザー体験のデザインをもとにどうアプローチするかはデザインからでもエンジニアリングからでもよいのでは?」
「本を読むよりとにかく実践を繰り返すことで身につく」
※記憶がたよりなので内容はざっくりです
UXデザイナーさんと話す
1.勉強会や個別に話す
昨年一年間、UXと名がつくもので参加できるものは極力参加しました。
登壇内容や懇親会で話した内容から、意外と若手で名ばかりのUX/UIデザイナーさんが多い印象を受けました。業務内容としてはサービスのUIデザインやマーケ用のLP、広告、ビラなどのデザインとUIデザイナーとしての業務が多い模様
一方でみっちりUXデザインをしている会社のデザイナーさんにも会いました。そのような会社の特徴は以下のように感じました
・デザインスプリントを取り入れている
・UXのために工数を取っている
・大きい実装だと新規でも既存でもUXの調査する
また登壇内容からUXリサーチャーという職務があることも知りました。
一方でUXを個人としてはやりたいけどできてない場合は、どこも工数との関係上の問題であることと言うことを知りました。勉強会の参加者はデザイナー、フロントエンド、PMの順に参加率が高かったかと思います。
2.個別に話す
UXデザイナーさんにランチにお誘いいただいたため、的を得た質問ができるように剛速球で2冊くらいUXの本を読みました。
「UIデザインはデザインシステムのコンポーネントを組み合わせることでできるから、そこまで時間をかけない」
「ユーザビリティテストより、その機能を作るか作らないか判断するためのユーザーテストが多い」
ちなみに私が今までに読んだ本としては以下です。
・ユーザビリティエンジニアリング
・ストーリーマッピングをはじめよう
・UIデザイン みんなで考え、カイゼンする
ユーザビリティエンジニアリングはとにかくバイブル。
・ユーザビリティの定義は「効果、効率、満足度」の3つで効果の優先順位が最も高いこと
・定性調査は数が少なくても価値があり、調査が必要なフェーズが定性と定量で違う。初期は定性調査がよい
・UX文化は急に育たず、フェーズがある。どう社内に浸透させればよいか
・とにかく答えを聞かない。仮説の反証のためのユーザテスト
の四点が知れたことがかなり実りありました。
ストーリーマッピングをはじめようはまだ読んでいる途中なのですが(いま半分くらい)
ユーザービリティエンジニアリングはユーザテストが中心に記述されていたのに対し、こちらはユーザテストを行う前の仮説を立てる上で、必要なストーリーについて記述してありました。
単にサービス利用のストーリーだけではなく、プロダクトの価値を伝えるコンセプトストーリー、サービスに出会うまでのオリジンストーリー、プロダクトを利用していく過程のユーセージストーリーの3つに分けてそれぞれUXを考えることなど、ストーリーにも違いがあり、プロダクトに触る前からUXを考えることが知ったのが収穫です。
UIデザイン みんなで考え、カイゼンするでは、6章にてどうサイクル早く、チームでUXを取り入れるかが完結に書いてあったのがとてもわかりやすかったです。どういう順でUXに取り組めばいいのかも明確になりました。
実践してみる
私が所属するチームはPMと専任のデザイナー不在のため、UIデザインや企画はエンジニアが担当しており、そこにて取り入れてみました。
1.管理画面のUI改善
やったこと
適切な情報のみを表示し、雑多なものは利用フローごとにまとめ、デザインを統一しました。
ここの3部より主な改善内容が記載されています
反省
UXというよりほぼUI改善に終始してしまった
自分よりカスタマーサポートのほうが業務内容や管理画面に詳しかったので、ほぼ要望通り実装してしまった
UI改善はオプションにすぎず、カスタマーサポートからの真の依頼としては機能追加が多かった
気づいたこと
大きい改善じゃないとUX改善は難しいのかもしれない
このころは本を読んでいなかったため、何をもって使いにくいのかという「使いにくい」の定義が我流すぎた
※昨年はCREチームにてカスタマーサポートの業務効率改善や、サービスのバグ改善などをチームでおこなっていました。
管理画面UI改善についてはユーザービリティにおける効率の部分、サービスのバグ改善などは満足度の改善に振り分けられるかと思います。
2. サービスの品質改善
このプロジェクトに自分で希望して移動して以来、エンジニアリングというより主にPMをしています。
とにかくサービス内での「使いにくい」と言われる部分を改善したかったのです
まだリリースしてないのであまり言えないのですが、大きい機能の部分を担当しているので、初めて社外のユーザーにユーザテストしたりインタビューしてみました。
反省
「ユーザーに答えを聞かない」という原則を守るのが難しい
時間がなくてバタバタしてしまった。あまりにadobe xdの使い方に慣れてなかったために、ユーザテスト前に動かなくなるトラブルが発生し、延期してもらってしまった。→社内でテストしてからにすべき
まず事業部で許可が降りてからじゃないと着手できないことや、事業数値とユーザービリティの狭間で悩む
気づいたこと
仮説はめちゃめちゃ外れる!
こちらで想定してなかった課題が見つかる!
工数が少ないと、きちんとした設計でのユーザテストを行うことが難しく、行き当たりばったりになってしまう
→ユーザテストと言うよりヒアリングになってしまった
PMをやりながらだと施策を実行することで変化する事業数値まで考えないと実行できない。
3.自作サービスでやる
メンバーを集めて開発中のサービスがあります。
反省
きちんとデザインや企画が決まってからじゃないと開発側で出戻りが発生してしまう。
本業はサーバーサイドエンジニアだが、UXを考えすぎると一向に実装に着手できない。
工数問題でやっぱりなんちゃってUXになりがち
気づいたこと
UXについて考えたり企画を考えたりするのは実装の2ヶ月以上前くらいがよさそう。
モックを作っては変え、作っては変えという感じなので、同時進行させると出戻りはするわ企画に時間がかかって実装できないわでよくない
これからのお話
まずはUXとはなんぞやを学ぼうかと思います。その後エンジニアリングにどう活用させたらいいか試行錯誤していきたいです。
1. UXリサーチャーを副業でやる
よいお話があり(まだ仮)、いままで工数に悩んだ末、なかなかどっぷりできなかったUXリサーチを正しいメソッドでやりたいです。たくさん吸収してきます。
※こちらお話なくなってしまったのでよいお話があれば飛びついていきたいです
2. 大学院で人間中心デザインを学びたい
短期のプログラムが公立の大学院にてあるので出願戦争に勝ち抜いて受けたいです。
3. 人間中心設計 スペシャリストの認定を得たい
実務経験2年以上からスペシャリストの認定試験を受けられるそう。
※5年以上で専門家の認定試験も受けることができます。
がんばります!!!
一年後のお話がこちら
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