「創造するチームミーティング」のための工夫と実践レポート
こんにちは!
GMOペパボ株式会社でカスタマーサクセスを担当している清水愛実です。
2021年もスタートし、もう1月が終わろうとしていることにびっくりしながらも、チームも新たな目標に向かって走り出しています。
ちなみにペパボはフルリモートワークなので、年末年始の総会やキックオフミーティングもオンラインで行ってきました。
この記事では、リモートワーク下では難しいこともある複数人でのミーティングの進め方について、自分なりに試行錯誤したことを書いてみたいと思います。
「期の節目や新しいことを決めるミーティングをいい感じに進めるための工夫」を、実際に試した事例を交えてまとめていきます。
良いミーティングは準備が命!
定例会議でも普段のミーティングの中でも、準備はとても大事ですよね。議事録テンプレを作っておいたり、アジェンダを決めて事前に共有したり、普段から当たり前のようにやっていることも多いと思います。
特に準備が必要なのは、「新しいことを決める時・ゴールが曖昧なことについて話す時」だと感じています。
例えば、「来年のチームの方針を決めよう」といった、少し身構えてしまうような大きい議題の場合、議論が進まなく時間だけが過ぎていく、といった経験もあるのではないでしょうか。(あの無言の時間の気まずさはなんとも言えないですよね…笑)
私はチーム内の立場上、ファシリテーションする機会が多いので、そのようなミーティングを行うときには、3つのことをやるようにしています。
①会の目的とゴールを文章化する
②タイムテーブルを作る
③事前に内容を参加メンバーに共有する
■①会の目的とゴールを文章化する■
ポイントは、「文章化する」ことだと思っています。
ミーティング前、途中、後、いつでも立ち返ることができるよう、参加メンバーが確認できる場所に書き記しておきます。全員の認識を合わせることがスタートであり、目的について理解が曖昧なメンバーがいれば、しっかり説明することにも時間を使うべきだと考えています。
■②タイムテーブルを作る■
各アジェンダの所要時間と全体の進行をイメージして、分単位で設定します。終了時間を守れるように、一つのアジェンダで話が盛り上がって延びるといった場合も考慮して、5分程度前倒しで調整時間をとったりしています。
■③事前に内容を参加メンバーに共有する■
アジェンダと進め方については、ミーティングの前にできるだけ共有するようにしています。
開始後にスッと内容に入れるように、準備しておいてほしいことや読んでおいてほしい資料などは前日までに渡しておくなどもできればよいですが、それぞれタスクで忙しい場合もあるので、最低限「何について話すのか」のイメージを少し持ってもらえるような情報をわかりやすい形で共有するようにしています。(チャットで送る、議事録に書いておくなど)
準備に時間をかけすぎないように気をつける必要はありますが、スムーズに議論に入れる最低限のことはやっておくように心がけています。
複数人が参加するミーティングは、複数人の業務時間を使うことになります。その日の8時間の業務時間の一部を使うわけです、いい準備をして、全員が前に進めたぞ!という気持ちになることが、普段の仕事の成果にもつながると思っています。
ここからは、実際にチームで実施したミーティングを2つ紹介していきます。
【事例1】ふりかえり会
2020年の4Qの節目にチームで振り返り会を行いました。
・KTP(Keep・Problem・Try)のフレームワーク利用
・notionにKPTを書くページを事前に用意
・「施策のKPT」と「チーム運営のKPT」と2つの項目に分けて実施
・指定の時間内に Keep・Problem を各メンバーに書いてもらう
・各メンバーに「Problem」を発表してもらい、それぞれの「Try」をディスカッション
・最後に各メンバーから「Keep」を発表
KPTをやると施策や成果の部分に気持ちが行きがちなので、あえて施策とチーム運営を別のKPTで分けて出してもらって、「チームを俯瞰してみる」という視点も盛り込みました。
チームメンバーがお互いに目を向け、仕事の環境や進め方についても振り返りをすることで、チーム力を高めるきっかけになればという思いがあっての判断でした。
ちなみに、最後に「keep」の発表を持ってきたのは、年度末のミーティングで区切りであったこともあり、チームみんなでできたことを称え合っていいテンションで締めたいなという意図がありました。(実際いいテンションで締められたので良かった)
ちなみに、notionでKPTをやるときに、こちらのテンプレートを参考にしました!
【notion】KPT・ふりかえりテンプレート
■良かった点■
・メンバーの意外な視点に気づけた
・課題と解決策がたくさん出た
・褒められるのはやっぱり嬉しい(モチベーションになる)
・notionでやったことでメンバーが同じページを見ながら進められた
■課題■
・Tryが多く出て大幅に時間オーバー
想定より時間がかかってしまったので、盛り込みすぎたなと反省。
タイムキーパーを設定するなどして改善を試みてみようと思っています。
小話ですが、KPTとは別で、次の1Qで自分がやりたいこと、これは頑張るぞ!という「意気込み」を発表してもらう枠も作ってみました。
これは、チームメンバー同士の理解を深めることや未来の自分を想像してもらうために試しにやってみようと企画したのですが、KPTで盛り上がりすぎて時間内に実施できなかったので(笑)、また次の機会にやってみたいなと思っています。(タイムマネジメントは自分の中でもまだまだ課題です)
【事例2】2021年やっていき会
2020年12月に開催した「やっていき会」は、2021年からのチーム施策の方向性を議論する会です。
カスタマーサクセスチームのミッションに対して、チームで何をしていくかの戦略の部分を話し合いました。
2021年の年間でやりたいこと・やるべきことを可視化するための「年間やっていきマップ」を作ることをミーティングのゴールとしました。
このような何かを創造する着地点が見えにくい議論の場合、思考が止まってしまうことが多いので、何か方法はないかと悩んだ結果、「マンダラチャート」というフレームワークを試しています。
■マンダラチャートとは■
縦3マス×横3マス=合計9のマス目を作り、そのマス目それぞれに関連する項目を書き込むことで、アイデアの整理や拡大などを図り、思考を深めるフレームワーク
<やり方>
・中心のマス目に主題を書き込む(今回は全員共通で指定のチーム課題を記入)
・課題を書いたマス目の周りのマスに、課題に関連するワード・アクションを書く
・周りの8マスを埋めたら、各マスに記入したワードをさらに外側の9マスの中心に転記
・中心に転記したワードに対して、関連するワード・アクションを書く(これを繰り返す)
※下記はミーティング時に説明として使ったイメージです。
■やっていき会の進め方■
・15分でマンダラチャートを書けるだけ書く
・一人2分でイチオシ項目を発表(参加6人)
→全員のすべての項目を議論に乗せると時間が足りないかなと判断した結果、各自のイチオシ項目を抜粋してもらって、深堀りしていく形式を取りました。
・イチオシ項目を別場所に用意した「年間やっていきマップ」に記載
→GoogleのJamboardを使いました。(下記はイメージ)
■良かった点■
・フレームワークが新鮮で考えやすくなった
・ミーティングで考えたことが成果物として残せた(マンダラチャートとやっていきマップ)
■課題■
・マンダラチャートに書く項目の粒度がバラバラだった
・ボリュームに対して時間が足りない(想定の時間を大幅に延長)
マンダラチャートを全部埋めるには15分では到底足りず(もともと全部埋める想定ではなかった)不完全燃焼感も残ってしまったのはやってみての反省点でした。
いきなりまっさらな風呂敷を広げて「さあ考えよう!」よりは、フレームワークで考え方の道筋を作っておいたことはよかったと思っています。
参加メンバーが同じ方向を向くためにも有効だと感じています。
今回、ミーティング終了後に、参加メンバーにアンケートを取ってみました。
企画とファシリテーションをした身として、次回の改善につなげるためにも生の声が欲しかったので、よくあるイベントやセミナーのアンケート風にリアルにしてみました。
結論、アンケートやってよかったです。
ミーティングの時間では吸い上げられなかったフィードバックをたくさんもらうことができ、参加メンバーのテンションや理解度も見えました。
(ちゃんと答えてくれたチームメイトに感謝!)
回答の中で「イチオシ項目を2つ発表する方式だったが、8個考えたら8個全部発表したい気持ちがある」というコメントをもらって、なるほどこれは聞かないとわからなかった!という気づきもありました。
ファシリテーション、企画側にフィードバックできる機会はしっかり作ると良いと思います。
進行するのがチームのリーダーである場合など、面と向かってフィードバックしにくいこともあると思うので、意識して場を設けていく必要もありそうです。
企画側も成長の機会になるのでおすすめ!
【チームミーティング事例:おまけ】
最後にもう一つご紹介。
2021年1月にチームでカスタマージャーニーマップを作るチャレンジをしました。その時進めてくれたメンバーが、そのノウハウをまとめています!
前編オンライン会議で進めたので、これからやろうとしている方はぜひ参考にしてみてください~!
以上、読んでいただきありがとうございました。
チームメンバーが最大限のパワーを発揮できる機会・仕組みを作るために、今後も試行錯誤していきたいと思います!
おわりに
2021年もリモートワークなペパボは、日々の業務も組織もどんどん変化・進化しています!
様々な職種で一緒に働く仲間を募集しているので、ペパボの人や働く環境に興味をお持ちいただけたら、ぜひ一度ブログなど覗いてみてください!
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