■井崎市長/流山市の市民増戦略のやり方(How)は他自治体でも適用可能です。ロングセラー『『こうして流山市は人口増を実現している』(同友館)』の紹介!
1.井崎流山市長の反応
井崎市長に、「人口増をもたらした流山市の取組みの成功には特別なやり方があったのでは」と聞くと、「いや試行錯誤と挑戦の連続です。成功などとんでもありません。特別なやり方などもありません。1つ言えるとしたら、全職員がマーケティング戦略のベクトルと同じ方向を向き、より少ない職員数でより多くの仕事を、より短い時間でやりあげるマネジメント力が、浸透し定着しつつあることです」と応えます。
「それなら誰もが出来そうですが」と問い直すと市長は、「おっしゃる通りです。改善や解決のためのヒントや答えは、いつも身近にあります。ですから意思と目的のあるところに不可能はありません。流山の試行錯誤の挑戦が、意思ある他の街の人々の希望やその実現のヒントになれば大変嬉しい。」と即答します。
2.ロングセラー『こうして流山市は人口増を実現している』(同友館)の概要
本書は、この井崎市長の「特別ではない」とする流山市の躍進の取組みを、以下の第1章から9章、そして終章で明らかにたものです。その内容は環境対応活動に必要な「経営」と「マーケティング」といった普遍的な考え方と体系(How)を活用した取組です。よって他でも適用可能な人口増に関する実例です。井崎市長も「流山市の取組は特別ではない。他でも可能」と力説します。その全貌を明らかにしてあります。
第1部 成果編:こうして、流山の未来は変わります
第1部では、流山市の未来を変えた「人口増実現の軌跡」と関連する「数々の実績」を確認し、人口増をもたらした流山市の取組みの概要を、エビデンス(流山経営モデル)と共に学習します。
序章:流山市長講演:人口減少時代を生き抜く4つの条件
(1)井崎市長講演:「人口減少時代を生き抜く4つの条件」
(2)流山市:人口増加率県内1位、推計人口増加率でも県内1位
【序章概要】
街づくりに関する流山市の最新の考え方と実践例を明らかにします。それは、人口増、そして人口ピーク後も人口が減少しない、しにくい街づくりに挑戦する、流山市の現在と未来の4つの戦略です。街づくりに関する多くのヒントが得られます。
1章 人口増の軌跡と協働と共創の経営モデル
1-1 流山市の人口増と市政の軌跡
1-2 代表的政策①1円まで活かす市政
1-3 代表的政策②市民に役立つ行政サービス
1-4 人口増をもたらした流山経営モデルの概要
【1章概要】
人口増とそれに関する流山市の取組みの軌跡分析から、人口増に貢献した代表的な政策を概説します。ここから、人口増を可能にした流山市の政策の底流には、組織に成果をもたらす協働のマネジメントと、政策に成果をもたらす共創のマーケティングを柱とする「流山経営モデル」の存在があることを学習します。重要な部分です。
2章 流山市の実力:業績と内外評価
2-1 移住者と交流者を増やす
2-2 経済産業活動の活性化と雇用の創出
2-3 外部評価から見た流山市の実力
【2章概要】
マネジメントとマーケティングをエビデンス(根拠)とする流山経営モデルは、人口増と内外から高い評価を得る政策を次々と産出します。「政策適合→市民増加→雇用創造→財政改善」とする価値の連鎖が実現します。多分野での成果から「流山経営モデル」の実力を確認します。適切な経営の仕組みは、良好な成果を組織と地域にもたらします。
第2部 方法編:流山市に市民増をもたらした7つの経営の仕組み
第2部の方法編は、第1部で明らかにした「流山経営モデル」の詳細です。人口増を実現し、流山市役所を信頼される組織に再生した流山経営モデルの要素を、7つの経営の仕組みとして編成し、その詳細を実例や市長のコメント、担当部署の見解を交えて明記します。他自治体が、この流山経営モデルを活用することで、流山市と同じような成果を手にする可能性が高まります。
3章 仕組み①:市長は真摯で市民起点です
3-1 組織に必要なのは尊大なリーダーではない
3-2 成果を出せるリーダーの4条件
【3章概要】
リーダーとは地位や特権でもなく「役割」「仕事」です。流山市には、地域ビジョンと市役所の使命を明示し、それを職員や市民と実現に向けて歩む、真摯で実行力のあるリーダーがいました。リーダーの重要性とその役割遂行に不可欠な4条件を学習します。
4章 仕組み②:未来を明示しそれを実現する仕組みがあります
4-1 地域ビジョンを創造する/総合計画
4-2 地域ビジョンを具体化する仕組みの構築/行財政改革
4-3 基本的な考え方の浸透と自己評価
【4章概要】
形式的な総合計画を、「都心から一番近い森のまち」とすることで、地域ビジョンの具現性を高めます。次にそれを担う行政組織を、3回にわたる行財政改革で市民起点で経営力・改善力のある組織に改革します。社会に貢献できる組織改革の王道です。人口増における総合・基本計画の役割、行財政改革の重要性を学習します。
5章 仕組み③:現市民と将来市民のニーズを理解しています
5-1 市民の細分化と市民ニーズの把握
5-2 潜在ニーズを把握する
5-3 将来市民のニーズを理解する
5-4 市民との信頼関係を構築する
5-5 市民の評価を活用する
【5章概要】
行政組織が、人口増に貢献する先駆的な政策を継続的に立案するには、現市民と将来市民のニーズ把握力が必要になります。また、市民との信頼関係がなければ、市民の本音(潜在ニーズ)を聴きとることはできません。市民からの高い信頼と定住意識を獲得している流山市の取組みに着目します。
6章 仕組み④:全員経営を実践しています
6-1 全庁経営の仕組み:トップダウン
6-2 部局経営の仕組み:ミドルアップ
6-3 政策の現場までの展開:ポトムアップ
【6章概要】
総合・基本計画を、市民ニーズを柱に、全庁目標・方針に基づいて、組織内に効果的、効率的に展開する経営の仕組みを学習します。部長を市政を担う部の経営者とする流山市では、地域ビジョンの具体化は、4章で構築した経営の仕組みを活用し、5章の市民ニーズを起点とし、本章の全庁目標・方針に基づいて、各部・各担当に展開し実行する、市民起点の全員経営を志向しています。
7章 仕組⑤:地域価値をマーケティングで共創しています
7-1 流山市のマーケティング体系
7-2 マーケティング課の役割とシティセールスプラン
【7章概要】
3章から6章までの市民起点の経営の仕組みで積み上げてきた内容は、政策形成で使用するマーケティングの仕組みで具現化されます。本章では、マーケティングの導入・活用による成功の積み重ねが、行政組織をマーケティング志向に変えていく過程と内容を学習します。また、その活動の中心になったマーケティング課の活躍と今後の課題を学習し、行政におけるマーケティングの有用性を確認します。
8章 仕組⑥:市民起点の組織を担える人材を育成しています
8-1 流山市の人材育成
8-2 人材育成の仕組み
8-3 個人の能力を発揮する仕組み
【8章概要】
各自治体は、人口減少が止まらない中、これまでとは異なる新たな行政職員像が求められています。厳しい環境下で、少数精鋭で成果を出している、流山市の人材育成の明確な位置づけ、考え方、内容を学習します。
9章 仕組⑦:協働で地域社会を共創しています
9-1 自治基本条例の制定
9-2 イベントとNPOを通じた協働と共創
9-3 子どものそばで働ける街づくり
【9章概要】
協働による共創は流山市の特徴の1つです。また多様、複雑、そして高度化する社会では、市民と関係者との協働による共創は、地方経営には不可欠な要素です。流山市の協働には「主役は市民。行政の役割は市民活性化の環境整備にある」とする考えがあります。ここから多様で多彩な周囲を魅了する市民活力が生まれます。
終章:マイナスからスタートした流山市の人口増戦略
-2M :Management&Marketingによる流山市の挑戦-
1.無名で借金も多いマイナスからの出発
2.共創型政策マーケティング第1段階/分析する
3.共創型政策マーケティング第2段階/立案する
4.共創型政策マーケティング第3段階/具体化する
5.流山市の取組みから:職員すべてに必要な2つのこと
【終章概要】
井崎市長は市のマーケティング体系はまだ未整備とします。しかし、コトラーのマーケティング体系を活用して、流山市の人口戦略を体系化することは可能です。終章はコトラーのマーケティング体系を活用した流山市人口増戦略の内容です。
ー動画で概要を紹介ー
上記の『こうして流山市は人口増を実現している』(同友館)を概要を動画で紹介します。実戦に向けてご活用下さい。
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