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野性の鶏

ずっと、木の上に野性の鶏が座っている。最近は天気が良いといっても、雨は降る。少しは茂った枝で雨は避けれられるだろうけど、屋根の下の様にはいかない。きっと、自分の体で卵を濡らさないように自分は濡れながら、温め続けているのだろう。母は強し。頭が下がる。

色々梯子の位置を検討するも、親鳥を驚かすのも可哀想で、しかも場所が場所で、木の横に梯子をかけても見えない。母親の頭がちょっと見えるだけ。卵がいくつ有るのかさえ分からない。マングースに取られないように選んだ場所としては良かったのだろうが、なかなか卵を孵すには大変そう。身動きできるのか?

しかし、根気強く、ずっと座っている。気づいてから20日は経った気がする。もうそろそろではなかろうか、思っていたその日。よちよちと母親について歩くひよ子たち発見!

親鳥と離すと親子で呼び合い、アヒルの時もそうだったけど、その鳴き声にこちらの神経がやられる。子供を探し回る母親の姿を見るのも忍びない。といって、みすみす、マングースに殺されるのは忍びない。ここまで根気よく温め続けた子供達だ。しかも、生まれたばかりで、あんな高い枝から飛び降りて生きるために、お母さんに付い来たのだ。

子供たちを捕まえ入れたダンボール箱を置いて、大きな網(アヒルを捕まえるように手作りした網)を手に、様子を伺うと、母親が近寄ってきて覗き込もうとしている。見事に網で捕まえることができた。

アヒルの親子を育てた、我が家の鶏の横に取り付けていたケイジに移動させた。

大きくなるまでここで親子で過ごしてね。しかし、野性のひなは、本当に小さい!

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