【鬱という病気と私】
まず私は「鬱病」という診断を2年ほど前に医師からされた。
今まで生きて30数年…少し人より神経質な方ではあった。
完璧主義とも言われてきた。
しかし、
友人も多く、学生時代は陸上をしており、東北大会にも行っている。
大学は推薦で地元の女子大に進んだ!
もう運動はいいかな?と自分で切り替え、高校2年でスポーツは終焉を迎えた。
ごくごく普通の女性である。
ただ少し、人間関係が得意ではあった。
人の感情を察する能力や、おしゃべりも得意な方だ。
というと自慢話に聞こえるだろうが、まぁ器用な末っ子気質満載な、天真爛漫な学生生活を送る平凡な女性だ。
1度目の会社に入社した。
初めは事務だったはずが、人当たりが良いのを買われ総合職に異動となった。
その頃、人と話すのが何一つ苦痛と感じたことのなかった私が、辛く感じた。
話し方について、人から指摘されたことなどなかった私が、
当たり前だが、指導され窮屈になったのだ。
私には営業は合っていないのだ。と思い退社した。
2社目は派閥があり面倒で早々に辞めた。
この人とは話さない方がいいとか、この人は裏でこんな事をしてるとか、
どうでもいい情報が入ることに、
また、人の悪口を言ってる人のあの顔……
うんざりしたからだ。
3社目が今の会社だ。
入社し数十年になる。
何故だか、しっくりきて、成績が上がるたびに楽しくなり、
時に泣きながら仕事しても、充実感に満たされていた。
しかしだ
2年前、転勤で移動になり、成績が良かったこともあり、仕事量が倍になった。
社内のとある委員会にも所属し、説明会等で全国に出張に行くのが多くなり、
日々の業務が追いつかなくなってきていた。
しかし、与えられた仕事だ。見込まれてここまできたのだ!
寝る間も惜しみ働いた。
残業時間に厳しくなった頃で、こっそり自宅で仕事をしていた。
ある日、叫んで起きたり、凄い寝汗をかいて起きる日々が続いた。
そして最終決断として
一睡も眠れなくなった。
3日間、まったく眠れず、会社に行き、フラフラしながら仕事の最中に結局倒れたのだ。
病名は「鬱病」
私が?
仕事好きですけど??
他に興味なんてないけど???
信じられなかった。
当然休職となり、毎日家でゴロゴロしていたが気持ちは
日々もがき、早く復帰しなければ!
私の席がなくなる!!
私の存在が消えてします!!!
と焦り、もがいていた。
復帰したらまたバリバリやるぞと気合も入れていた。
だが不思議なことに、
以前のように身体がついていかないのだ…
脳もついていかない…
何をどうしてもだ。
やる気だけが空回りする。
以前は出来ていたことも、閃きも全くない…
そしてそんな自分が嫌になった。
私はもうダメなのか?と…
死…まではいかなくても社会生活ができなくなってしまう。と思い
不安と焦燥感で家で動けない日々がまた始まった。
医師からは、再度「鬱病」との診断。
以前より悪化していると言われた。
そこでようやく気づくのだ、自分が置かれている状況に。
私は、鬱なんだと。
今の私は以前のように動けないのだと。
諦めた。
というべきか…
あれだけ成績に執着し、大きい商談で有れば、勿論リスクを考え
失敗すれば膨大な赤字を生む、そのリスクをどれだけ抑え、利益を生むかを考え、提案した商材が決まった時の高揚感は何にも替え難い…
あれは私であるが、
今の私ではないのだ。
今の私は、リスクの重さに押し潰され、恐怖心でいっぱいになり、
吐き気を催す人間だ。
私も弱いのだ。強さだけで生きていけないのだ!
完璧なんてないのだ。
自分のプライベートを削ってまで、不安と闘う必要は今の私にはなく、
何より追いつかない。
それが今の私なのだ。
もし今仕事が辛く、苦しい人がいるなら、自分の気持ちを再度確認してみて欲しい。
楽しくて仕方ない人も、自分の許容範囲について、時々立ち止まって一度考えてみて欲しい。
そして、最悪の「死」が頭にある人!
選んではいけない!
死を選んでまで働く意味などない。
学生で辛い人も同様。
狭い狭い、自分の想像できる範囲内で起きている出来事であり、世界ではない。
世界はもっと想像を絶するほど広いのだ。
私もまだまだ、想像の範囲が狭いのだ。
これから、好奇心と仲良くなり、日々を過ごし、
今まで目に止めなかった物にも目を向けれるよう、努力している最中だ。
絶対に生きる以上の選択はない。
死を選ぶ理由は世界にはないのだ。
まだまだ未熟者…これからの弱い、ヘタレな自分と向き合おう!
そして、そんな自分を受け入れてみようと思っている。
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