カズばりのドリブラー

ジュビロ磐田たい水戸ホーリーホックも見応えはあったが、それ以上に素晴らしい試合だった。今シーズンのJ2を予想する意味で非常に満足している。
　長崎は前半に失点し全く良いところがないまま後半に入った。直ぐに得点でき展開が違ってきた事はあるけど、それ以上に楽しみな選手が出てきた。松澤選手だ。
　ドリブルが得意な彼は何回か相手のディフェンスを突破し、会場を沸かせるだけでなく実際に得点に何回か絡む凄い活躍を見せてくれた。
　全盛期のカズと比べるのは適切か分からないが、まるで取り憑かれたようなボールテクニックとスピードは見る人を魅力し解説者たちも盛んに褒めていた。途中から出てくるとは思えないレベルの高さで外国人が優れていると言われるビファーレン長崎のサッカーに輝きを与えてくれた。
　前半とはまるで違ったチームのように試合が展開すると、一万人以上の観客の興奮度は最高潮に達した。終盤に熊本が1点を返し、１点差にした所で熊本サポーターも期待を寄せ一気にスタジアムが盛り上がった。
　愛媛FCも昨シーズンは熊本に散々苦しめられたので長崎も研究され今シーズンは昇格は難しいと思い始めた時に松澤選手が入ってきて雰囲気も流れも会場の声援も変わった。
　全ての選手が活躍できる訳では無い試合でこれまで、あまり注目されてこなかった選手が活躍し大勢の目に留まる。また他チームからのマークはきつくなるのかもしれないが、選手にとってもチームにとっても大きな収穫である。評判と実際活躍できるかは大きく違う。
　このまま長崎が上位を維持出来るかは分からないが今シーズンは長崎の出来、それは松澤選手の出来にJ2自体の人気がかかっているかもしれない。