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テクノロジーは、人間とどのような関係を築くべきなのか:マックス・テグマーク『LIFE3. 0:人工知能時代に人間であるということ』レビュー②
(※この記事は2020/09/09に公開されたものを再編集しています。) 知能の定義や、機械の擬人化をめぐる議論 マックス・テグマークの『LIFE3. 0:人工知能時代に人間であること』の話題は、実に多岐にわたるため、前回扱った基本構成以外の情報を等しく紹介することは非常に難しい。ここでは、いくつかの指摘を列挙するように紹介することで、話題の多様性と魅力について雰囲気を伝えることで満足したい。 そもそも、人工「知能」とは言うけれど、「これに知能はあるのか」という疑問にど
人を超えた知能と暮らす未来のため、いま協働するAI研究者たち:マックス・テグマーク『LIFE3. 0:人工知能時代に人間であるということ』レビュー①
(※この記事は2020/09/07に公開されたものを再編集しています。) 「え~、当時の人工知能は、汎用性に乏しい初歩的なものでしたが…」 山田胡瓜『バイナリ畑でつかまえて』には、「人類は投了しました」というマンガが収録されている。冒頭は、歴史か何かの授業風景だ。「え~、当時の人工知能は、汎用性に乏しい初歩的なものでしたが…、それでも将棋や囲碁といった知的スポーツの世界では、人間がコンピュータに勝つことはほぼ不可能になっており…」と、歴史か何かの教師が語る。続いて登場す