中3受験生へ 本当に必要な学習とは、立ち止まって考える勇気
受験生の机の上には、いつも複数の問題集が積まれています。「この問題集を終わらせなければ」「過去問もやらないと」という焦りの中で、大切なことを見失っていませんか。
立ち止まって考える勇気
ある日の中学生の個別ミーティング、静岡県公立高校入試を間近に控えた受験生が相談に来ました。
「先生、新しい問題集を買おうと思うんです。」
「その前に、今の君に本当に必要な勉強は何だと思う?」
その問いかけをきっかけに、生徒は自分の学習を振り返り始めました。数学の問題が解けないのは、実は基本的な計算につまずいているから。英語が苦手なのは、文法の基礎が曖昧なまま読解問題に取り組んでいたから。
今の自分に向き合う
模試の結果や解いた問題集は、受験生に多くのことを語りかけてくれます。間違えた問題の傾向、解答にかかる時間、つまずきやすい単元―これらは全て、今の自分に必要な学習のヒントです。
ある受験生は、数学の答案を見直してこう気づきました。
「計算ミスが多いのは、基本問題の演習が足りていないからかもしれない。難しい応用問題に手を出す前に、基礎を固めることが必要だ。」
志望校に向けた的確な準備
静岡県公立高校の過去問を解くと、その入試問題が示す傾向が見えてきます。文章題が多い、グラフの読み取りが重視される、英作文の配点が高いなど、各教科の特徴があります。
しかし、ただ過去問を解くだけでは不十分です。その問題が「なぜ解けなかったのか」「どこでつまずいたのか」を分析することで、今の自分に必要な学習が見えてきます。
効率的な学習への第一歩
また、ある受験生は、この気づきを実践に移してこんな変化がありました。
「とにかく問題集をこなすことが大事だと思っていました。でも、自分の弱点と向き合って、基礎からやり直してみたら、少しずつですが確実に点数が上がっていきました。」
今、あなたの目の前にある問題集。それを解く前に、少し立ち止まって考えてみませんか。
この単元の基礎は理解できているか
入試でよく出題される問題は何か
自分が苦手とする部分は何か
これらの問いに正直に向き合うことで、限られた時間の中で最も効果的な学習方法が見えてくるはずです。
合格への近道は、案外シンプルなのかもしれません。今の自分をしっかりと見つめ、本当に必要な学習に焦点を当てること。それが、確実な一歩を積み重ねていく力となるのです。令和7年度の静岡県公立高校入試は3月5日。まだ間に合います。