News in Brief (30 May 2023) メモ #10

今回取り上げるニュースは、雪氷圏 (cryosphere) の環境問題に関するニュース。

cryosphere は、このページによれば、以下のような場所だそうです。

「雪氷圏(cryosphere)」は、寒気または氷を意味するギリシャ語kryosを語源とする言葉で、雪、氷河、氷床と氷棚、氷山と海氷、湖沼と河川の氷のほか、永久凍土と季節凍土を含め、地球システムを構成する凍結要素を指しています。

https://www.unic.or.jp/news_press/info/34975/

世界気象機関 (the World Meteorological Organization or WMO)によれば、 地球温暖化 (global warming) によって、cryosphere を構成する世界中の海氷 (sea ice)、氷山 (icebergs)、氷河 (glaciers) が壊滅的な影響 (devastating effects) を受けているそうです。

グリーンランド (Greenland) と南極 (Antarctica) における氷河と氷床 (ice sheet) が溶けているということは度々ニュースになりますね。これが、海面上昇の約50%を占めている (account for some 50 per cent of sea level rise) そうです。

この状況が加速していて、小島嶼開発国 (small island developing states) や人口密度の高い沿岸地域 (densely populated coastal areas) に多大なる影響 (disastrous impacts) を及ぼしていることが警告されていました。

小島嶼開発国についてはこの記事でも扱っていました。SIDSですね。

世界中の氷河の平均の厚さ (the average thickness of the world’s glaciers) が1970年以来、約30メートル低下している (plummet by almost 30 metres) ことも取り上げられていました。

WMO事務局長のペッテリ・ターラス (WMO Secretary-General Petteri Taalas) 氏は、この雪氷圏の問題は北極 (the Arctic) や南極 (the Antarctic) だけの問題 (a hot topic) ではなく、世界的な問題 (a global issue) なのだということを述べていました。

ターラス氏はこの記事にも登場します。

この雪氷圏の問題は、不可逆的な変化 (the irreversible changes) であり、雪や氷河の水に頼って暮らしている10億人を優に超える人々に影響を与える (affect well over a billion people who rely on water from snow and glacier melt) そうです。

また、溶けつつある北極の永久凍土 (melting Arctic permafrost) については、温室効果ガスの「眠れる巨人」(a sleeping giant of greenhouse gases) と形容されていました。それは、現在の大気中の炭素量の2倍の炭素を貯蔵しているだからだそうです (it stores twice as much carbon as there is in the atmosphere today)。

WMO はこの差し迫った重要な問題を最優先課題の一つに設定しており (make this burning issue one of its top priorities) 、今後の予測をより良いものにしたり、研究・データの共有・投資などを強化していくそうです。

元記事URL

https://news.un.org/en/audio/2023/05/1137142


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