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“「VUCAの時代だからこそ必要な武器!」”吉田幸司著『本質を突き詰め、考え抜く 哲学思考』

私にとって「仕事」とは「社会課題を解決すること」です。
物事の本質を捉えることが、仕事を円滑に行うためには重要だと考えています。

その考え方で取り組んできたからこそ、物事の本質をを捉えることができるようになってきました。
しかしながら、本質を捉えるコツを言語化できていません。

そんな中、この本に出逢いました。

「デザイン思考」の精度を高め、幅広く活用していくためにも、「本質を突き詰め、考え抜く」必要があります。
この「哲学思考」は、面白く、そして勉強になりました。

仕事に慣れてきたけど、仕事の意味や意義が見いだせないと思っている方や、仕事や人生が上手くいかないと思っている方にこそ、おススメしたい本です。
なぜなら、「物事の本質を捉える」ことができるようになれば仕事のやりがいや人生の生きがいが見出せるようになることに繋がるからです。

著者は、哲学の博士号を取得したのち、研究職・大学教員を経て、哲学を活用したコンサルティングを様々な企業に行っています。

ビジネスになぜ哲学が関係するのか?
欧米では2010年代からグーグルやアップルをはじめ哲学の専門家が雇用されています。欧米企業はプラットフォームをつくろうとするだけではなく、競争優位に立つためにルールもつくりたいからです。
自分たちのルールを社会に押し付けようとしても、人々はついてきてくれません。自社がどんな理想の社会を思い描くのかというビジョンとそれに説得力を持たせるため、哲学や倫理が活用されています。

そもそも、「哲学とは何か?」
本書では三つ区別されています。
①ある個人の人生訓、格言、信条としての「哲学」
②「なぜ?」「どういう意味?」など、考えを掘り下げる「哲学」
③大学などに所属する哲学者たちが研究している「哲学」


企業活動に取り入れている哲学は②であり、自社の企業活動が本当に倫理的によいのか、自分の仕事の意義はなんなのか?。
こうした問いを深く掘り下げて思考することが「哲学思考」だとされます。"
著者の思考パターンとメモの取り方を整理し、そのメソッドを「哲学シンキング」としています。
その「哲学シンキング」はデザイン思考を補強するとのこと。
デザイン思考は、次の5つのステップ
STEP1:観察・共感
STEP2:問題定義
STEP3:アイデア創造
STEP4:プロトタイプ
STEP5:評価

とういう一連のフローを繰り返す。

「哲学シンキング」
STEP0として「なぜ」を深掘りして基軸を確立します。
また、STEP2~4において、根拠や理由、因果、目的、意味、条件など様々な視点から問いかけていくことで「なぜ」を掘り下げる「哲学シンキング」を行います。

哲学シンキングのマインドセット
1.反省的(リフレクシブ)
「そういえばどうしてだっけ?」と虚心坦懐に遡って問う姿勢が大切
2.批判的(クリティカル)
「自分ではこう思っているが、本当のところはどうなのだろうか?もし○○だったらどうだろうか?」と自己批判的に考えるとともに、「こうでなくてはいけない」「こうであるべき」という立場の確定はせず、価値判断の一つとして考えるようにする
3.好奇心、冒険心(クリエイティブ)
既知の枠組みの外に出て未知の視点を探求する姿勢をもつようにする。新しい発想は異質なものを取り入れたり、解体された要素を以前とは異なる仕方で再結合したりすることで得られるから。

哲学シンキングのステップ
ステップ1.問いを立てる
ステップ2.問いを整理する
ステップ3.議論を組み立て、視点を変える
ステップ4.核心的・革新的な問いや本質を発見する

この本を読んだことで、物事の本質を捉えるために行っていた思考のプロセスを客観的に理解することができました。

そして、VUCAの時代であり、明確な答えがない時代だからこそ、本質を突き詰め、考え抜く「哲学思考」という武器を持っているか、そのう武器を使えるかが生き残れるかにも繋がると思いました。

「哲学思考」という武器を持っていない方は、まず、この本を読むことから始めてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました~!
この投稿が、少しでもお役に立てれば幸いです。

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