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敬語の基本③:よくある敬語の間違い3選
ここまで、敬語の種類や作り方についてご紹介してきました。
原則はわかっても、実際の場面できちんと敬語が使えているのかどうかちょっと不安…
そんなふうに感じることはありませんか?
この記事では、よくある間違い3選をクイズ形式でご紹介します。
自分の敬語は大丈夫か、チェックしてみてくださいね。
では、さっそくやってみましょう。
よくある間違い1
お客様への対応として、適切なのはどちらでしょうか?
a)こちらにおかけになって、少々お待ちいただけますか。
b)こちらにおかけして、少々お待ちいただけますか。
・・・
正解は、「a)こちらにおかけになって、少々お待ちいただけますか。」
a)は尊敬語の「お…になる(なって)」、b)は謙譲語の「お…する(して)」で表現されています。お客様には当然「お(ご)…になる」を使うと分かっていても、実際の場面で使おうとすると、両者を混同してしまいます。
尊敬語と謙譲語を取り違えてしまうケースです。
慣れないうちは、尊敬語には「に」を入れて(そうすれば自然に「なる」に繋がる)、「して」は入れないと覚えるのも一つの方法です。
よくある間違い2
適切なのはどちらでしょうか。
a)お客様、〇〇と△△のどちらにいたしますか。
b)お客様、〇〇と△△のどちらになさいますか。
・・・
正解は、「b)お客様、〇〇と△△のどちらになさいますか。」
a)は「する」の謙譲語「いたす」、b)は「する」の尊敬語「なさる」が使われています。この場合、どちらにするか選ぶのお客様ですから、主語はお客様で、尊敬表現が適切ということになります。a)はお客様の動作を低めてしまい、失礼です。
こちらも尊敬語と謙譲語を取り違えているケースです。
よくある間違い3
適切なのは次のどちらでしょうか。
a)社長がそのようにおっしゃられました。
b)社長がそのようにおっしゃいました。
・・・
正解は、「b)社長がそのようにおっしゃいました。」
このケースは、二重敬語になっているケースです。
二重敬語とは、一つの語の中に二つ以上の尊敬語なら尊敬語、謙譲語なら謙譲語が使われているもののことです。
相手や状況にもよりますが、通常、過剰敬語として不適切とされています。
a)は、「言う」という一語に、「おっしゃる」+「れる」の尊敬語が使われている二重敬語です。「おっしゃる」で十分敬意を表しています。
二重敬語でも使用が許容されているケース
二重敬語の中には、すでに広く使われているため、使用が許容されている表現もあります。次がその例です。
a)お弁当をお召し上がりになりましたか。
尊敬語「召し上がる」+尊敬語「お…になる」の二重敬語ですが、許容されています。
b)明日お伺いいたします。
謙譲語「伺う」+謙譲語「お…いたす」の二重敬語ですが、許容されています。
まとめ:尊敬表現と謙譲表現の区別と二重敬語に要注意!
今回は、問題形式でよくある間違いを解説してみました。
敬語を適切に使うためには、
尊敬表現と謙譲表現を取り違えないように、しっかりと区別すること
主語が誰かという点を意識すること
が大切です。
尊敬語か謙譲語か曖昧のままでは、せっかく敬語を使っても自分で自分を高めたり、敬うべき相手を低めたりしてしまうのです。
せっかく敬語を使うのなら、敬意が相手にしっかり伝わるようにしたいですよね。
ぜひこのポイントを抑えてコミュニケーションをとってみてください。
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敬語を使いこなそう! Business Japanese & Keigo