白内障手術の際のレンズ選択
こんにちは!
東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。
本日も相談者様からのご質問に回答していきますね。
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現在、裸眼視力が0.1以下、両目に少し白内障を指摘されています。
白内障は2年前に気づき、眼科で定期的に診察、目薬を処方してもらっていて、現時点で視力に変化はありません。
日常生活は眼鏡やコンタクトレンズで対応していますが、老眼もあるので読書の時はメガネをはずすか、コンタクトレンズをして老眼鏡をかけて対応しているという状況です。
そうした人が白内障手術を受ける場合、どのような見え方を希望するのか聞かれた場合どう答えればいいのでしょうか?
白内障だけを治した方がいいのか?
近視も治した方がいいのか?
現在裸眼ではどんな小さい字も見えていたのが、老眼鏡なしでは見られないようになりはしないかが心配なもので相談しました。
よろしくお願いします。
(60代・男性)
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白内障手術の際の、“術後の見え方”についてですね。
現在、
保険診療で白内障手術を行う場合、
①遠くにピントを合わせる
②手元にピントを合わせる
のどちらかを選ばなければなりません。
ご相談者様の様に、もともと近眼があり、術後も
手元を裸眼で見たいのであれば、手元にピントを合わせたレンズを選択すれば、裸眼で新聞が読める様になります(②)。
ただし、近視が残る状態になりますので、普段の生活ではメガネ、もしくはコンタクトレンズが必須になります。
逆に、近視をなくし、遠くにピントが合うレンズを選んだ場合は、室内などではメガネが不要になる可能性がありますが、その代わり、新聞の文字などはボヤけて全く見えなくなりますので、老眼鏡が必要になります。
どちらを選ぶかは、これまでの生活スタイルから大きく変わらない方を選んでいただくのがよろしいかと思います。
また、最近では保険診療外の治療として「多焦点レンズ」を選択することも出来ます。いわゆる“遠近両用レンズ”と呼ばれるもので、遠方と中間、もしくは遠方と近方が一枚のレンズで見れるようになりますので、メガネを使う頻度が減らせます。
ただし、注意が必要なのは、多焦点レンズを入れた場合でも、メガネが全く必要なくなる訳ではないという点です。多焦点レンズも完璧ではありませんね。
ご相談ありがとうございました。