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自分のことを一番知っているのは、「自分自身」それとも「他人」?

自分のことは、自分自身が一番よく知っている(から、周りの意見なんて気にするな)。

自分のことなんて、自分じゃ分かるわけない(から、他人に見出してもらったものこそが、「本当の自分」だ)。

真っ向から対立しているけど、どちらも正しそうな2つの主張。
後者は指原莉乃さんがすごく言っている印象があって、
「キャラ付け」が文字通り死活問題になるアイドル業界ではもちろん、
最近では一般人の生活でも(学生などは特にでしょうか)「キャラ」というものが無視できなくなってきて、
多くの人がぶち当たっている問題かもしれません。

人によってもどちらが正解か、という意見は分かれそうですが、
個人的には、どちらも一理ある(どちらも正しい)と思っていて、
もう少し付け加えるのならば、

自分の「得意」「不得意」なんて、自分じゃ分かるわけない(から、他人に見出してもらったものは、自分が気づいていなかった・違和感があったとしても、まずはやってみた方がいい)。

自分の「限界」は、自分自身が一番よく知っている(から、周りに何を言われようが、超えてはいけない一線は、自分自身でしっかり死守しろ)。

というのが、一番個人的にしっくり来る見解です。

「得意」「不得意」って、自分自身でも認識しているものはもちろんそれぞれあるのでしょうが、
得てして自分では「大したことない」と思っていることが、周りから見たら「えっ、それすごいじゃん!」となりがちなので、
主観的に認識している「私は〇〇が得意」「私は〇〇が苦手」というのは、案外あまりあてにならないのだろうなあと思います。

私自身、今メインでやっている仕事は会計・経理の分野で、ひたすら数字を扱うものなのですが、
数学が超絶苦手だった中高生時代の自分に、「将来は数字を扱う仕事をするようになるんだよ」と言っても絶対信じてくれないだろうし、
(まあそもそも学校の数学はビジネスの会計・経理とは全然違うものではありますが…)
何よりこの適性も、自分で見つけたものではなく、周りに見出してもらったもの(なんなら最初は嫌々やっていた)だったので、
自分の主観だけでは、こんな将来は絶対来なかったと断言できる。


ただ一方で、他人に見出してもらったものが、
たとえ人よりは少々秀でている、「武器」になるものだったとして、
それが自分自身にとって「しっくり来る」かどうかは、また別の問題で。

求められているものだし、ある程度はできるからと、一生懸命頑張ってはいたけれど、
知らず知らずのうちに無理がたたっていて、
どこかで心のバランスを崩して倒れてしまう、というケースは、
それこそアイドルの世界でもよく見るし、もちろん一般社会でも結構ありがちなケースなのかなあと思います。

立ち止まるにしても、まだ早いうち、少しのつまずきで済む段階で気づければ、まだいくらでもリカバリーが効くのかもしれないけれど、
それこそ本当に無理を重ねて、限界を迎えてしまって破裂してしまった、となると、
それまでにどれだけ成果を残してきたとしても、最悪そこで積み重ねてきたキャリアをすべてふいにしてしまう可能性すらあるわけで。
本当の限界、無理かもしれない、と思ったら、本当にダメになってしまう前にちゃんとブレーキをかけないといけないし、
それをできるのは本当に自分自身しかいない。


たとえいずれは倒れると分かっていても、走れるときにとにかく全力で走っておいたほうがいい、そういう意見もあるかもしれません。
でも個人的には、たとえスピードを落としたとしても、倒れずに走り続けられるほうがいいような気がするんです。
まあこればかりは、人それぞれの価値観がありますから、一概にどちらが正解とも言えませんが…。一緒に走っていた集団から離れてひとり後れを取る、そんな自分自身の姿を目の当たりにするほうがかえって辛いから、いっそ倒れてしまうまで、先頭集団で走り続けていたい、そう願う気持ちも、なんとなく分からなくはないです。
個人的には、誰かの作った土俵の上で戦うのではなく、自分自身が信じるに足る土俵を作るほうが、心健やかに生きられるなあと思ってはいますが…人によっては、これも「弱腰」だと見られるのかもしれません。


※まったく本文中で言及されていませんが、この投稿は下記の記事を読んでインスパイアされて、筆を執ったものです。

また、「幸せの基準を人に委ねない」というのも、アイドルとして活動するなかで学んだことのひとつです。私は、歌番組に出るのは年1回程度でしたし、CDジャケットに写真を飾ったこともなく、アイドルとしてみんなが夢見るようなことは、ほとんど叶えていません。それでも、私個人はとても幸せだったので、それでいいと思っていて。

アイドルって、みんなかわいいしきれいだし、スタイルもいいし、ダンスもうまいし、どれだけ努力しても、上には上がある世界です。いつも誰かとシビアに比較されることが当たり前の環境にいたからこそ、何が自分にとっての幸せなのかは、自分で見つけなければいけないのだと知ることができました。そういう環境で鍛えられたおかげで、メンタルも、とんでもなく強くなりましたね(笑)。

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