東京の休日 #60 〜『東山魁夷と四季の日本画』年の瀬は心にふれる風景とともに〜
今年は海外へ出かけることが
難しかったこともあって
「日本」をより濃く感じた一年でした。
その中でも、四季の美しさは
とくに心にのこったことの一つ。
このような年の締めくくりとして
訪れてよかったなと感じているのが
今回ご紹介する
【特別展】
東山魁夷と四季の日本画です。
みどころは、なんといっても
東山魁夷(ひがしやまかいい)
「京洛四季」4点が並んでいる光景です。
春夏秋冬すべてが揃うのは
実に4年ぶりのことなのだそう。
柔らかな春、
生き生きとした夏、
色鮮やかな秋、
静寂に包まれる冬。
この4作品を右から左へ
何度も繰り返し鑑賞して
しまいました。
ポストカードも買ってしまいました♡
昭和の国民画家と称された
東山魁夷が、あの川端康成の言葉を
きっかけに描いた作品なのだそうです。
題名にもあるようにすべて
京都の景色。
「四季の中でわたしはどれが好きかな」
「今年はどんな一年だったかな」
「来年はどんな年にしようか」
と思いを巡らせながら
絵と向き合う時間が年の瀬らしく
とてもよかったです。
東山魁夷《月出づ》には
この冬が終わったら
春がやってくるのだなと
感じさせてもらいましたし
ポスターにも採用されている
東山魁夷《満ち来る潮》は
その華やかさに圧倒されました。
年始にもまた鑑賞したいこちらの作品。
9mもある大作です。
奥田元宋(おくだげんそう)の
《玄溟》は、
風景を描いたようでも
心の中を映し出したようでもある一枚で
目が離せなくなるものでした。
さらに、東山魁夷の同窓でもあった
加藤栄三《流離の灯》のこちらの絵も
とても印象深かったです。
花火がみられなかった今年だったので
来年はそれが打ち上がる夜空を
夏にみられるといいなと
つい願ってしまいました。
最後に、山種美術館で好きな
併設のCafe 椿で
ランチをいただきました。
季節のにゅう麺 です。
毎回愉しみにしている
展覧会とコラボレーションした
和菓子はおみやげに。
こちらは東山魁夷 《年暮る》
をイメージした
「除夜の鐘」。
雪が輝いている美しいお菓子です。
東山魁夷《満ち来る潮》が
表現された
「波しぶき」は
波の躍動感まで感じられる一品でした。
山種美術館、いつ訪れても
心穏やかにさせてもらえる場所です。
写真・文=Mana(まな)
【特別展】東山魁夷と四季の日本画
会場:山種美術館
東京都渋谷区広尾3-12-36
会期:2020年11月21日(土)~2021年1月24日(日)
開館時間:平日10:00~16:00/土日祝日10:00~17:00(入館はいずれも閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(但し、11/23(月)、1/4(月)、1/11(月)は開館、11/24(火)、1/12(火)は休館)
12/28~1/2は年末年始休館
https://www.yamatane-museum.jp/exh/2020/higashiyamakaii.html
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