アルザスの休日 #5 〜おとぎの国のその先へ:小さな村々を巡りました〜
「田舎へ行けば行くほどいい!」と
教えてくださったのは、
アルザスの中心都市
ストラスブールの名店にて
お菓子を長年つくられてきた
日本人パティシエさん。
ストラスブールよりも
規模の小さなコルマールも
十分に「おとぎの国」の雰囲気に
溢れていたのですが
それよりもさらに
「素敵な場所」があるというのです。
さっそく、コルマールからバスで
向かうことにしました。
訪れたのは
✴︎リクヴィル(Riquewihr)
✴︎リボーヴィレ(Ribeauville)
✴︎カイゼルスベルク(Kaysersberg)
の三つの小さな村。
それぞれコルマールの駅前から
バスが出ております。
初めの行き先は
「リクヴィル(Riquewihr)」。
道中、バスの車窓には
葡萄畑が広がっていました。
朝陽を浴びる
冬の畑の美しいこと。
ワイン街道と呼ばれる道で
村々がつながっているアルザス地方。
古くからワインの生産が盛んなのだそう。
黄金色の畑に見惚れていると
「リクヴィル」に到着しました。
入り口の村役場からすでに
絵本の世界のよう。
「田舎がいい!」の言葉に
バスをおりずして納得してしまいました。
空腹のまま、
朝コルマールの街を出発したので
まずは「Petit dejeuner(プチ・デジュネ)」の
文字を探すことに。
可愛らしいホテルの入り口に
「朝食」を意味するその言葉を発見し
さっそく中へ。
木と照明の温もり感じる
店内でいただけるのは
フルーツ、パン、チーズなどの
バイキングの形式のお朝食。
穏やかで、優しい
空気に包まれながら
ただただそのひと時の愛おしさを
かみしめました。
「せかせか」と過ごしている
日常がすごく遠くに感じられるほどで。
ふんわりとクリスマスソングも
流れていたことが
今も忘れられません。
ずいぶんゆったりした
お朝食のひと時を過ごしてからは
街歩きを。
ディズニー映画
『美女と野獣』の舞台のようと
心弾ませ、歩いていると
クリスマス用品専門店
「ケーテ・ウォルファルト」を見つけました。
ドイツ・ローテンブルクの本店を
訪れてから、すっかりファンに
なっているお店です。
現在、六本木ヒルズの
クリスマスマーケットにも
出店しております。
(↓六本木ヒルズにて開催中の
クリスマスマーケットについては
こちらをご覧ください。)
クリスマス一色の店内は、
何時間いても飽きないほど
たくさんの種類のオーナメントが
並んでいます。
旅の思い出に一つを選びました。
幸せに包まれるお朝食と
大好きなお店との再会があり
大満足の「リクヴィル」での
旅の時間でした。
続いては、
「リボーヴィレ(Ribeauville)」へ。
鈍色の空のもとでも
こんなに街が鮮やかに見えるのです。
カラフルな色合いのお家には
それぞれお花が飾られ
さらにクリスマスの装飾が
ほどこされています。
村役場の飾りも
とってもメルヘン。
寒さを忘れてしまうほどの
可愛らしさでした。
しばらく歩いた後には
サロン・ド・テ(お食事ができるカフェ)で
休憩を。
リクヴィルもリボーヴィレもいいなと
お茶をいただきながら
しみじみとしてしまいました。
そして、翌日訪れたのが
「カイゼルスベルク(Kaysersberg)」。
雨上がりの朝の
綺麗なこと。
こちらも、朝食を食べずに
コルマールを発ちました。
到着して向かったのは
サロン・ド・テ。
美味しそうだったケーキを
朝からいただいてしまいました。
旅ならではですね。
こちらのお店の方、
とってもフレンドリーで
お茶の差し湯を何度も
持ってきてくださったり
日本のそれの三つ分はある
ケーキを食べきれずにいたら
こうして包んでくださいました。
「田舎へ行けば行くほどいい!」の
言葉がすっかり、わたし自身のものに
なったお店です。
その後は雑貨屋さん、お菓子さんで
お買い物をしました。
ヨーロッパを旅すると
どうしても買いたくなってしまう
ハチミツ。
最後には、遅めのランチを。
タルトと呼ばれるアルザス地方のピザと
スープをいただきました。
外観も可愛いレストランです。
リクヴィル、リボーヴィレ、
カイゼルスベルクと
アルザスの魅力を存分に
味わわせていただいた
小さな村巡りでした。
...一つだけ気をつけることがあるとすれば、
12時〜14時、15時頃と
長いお昼休みを取るお店が多いこと。
こうした働き方も、
なんだかいいなぁと思わされた
アルザスの村々への旅でした。
写真・文=Mana(まな)