149.同業や同類を食い潰そうとすれば、自己領域も業界も過度な争いが起こる
著・三松會 占心行動学塾長 脇田尚揮 ■LINE公式アカウント■
公式本『占心行動学~運と命と自己超越の煌めき~』Amazonランキング2位
“同業他社”という言葉を耳にしたとき、あまり良いイメージを持たないかもしれません。これはマーケットシェア(市場占有率)の観点からみると、顧客を獲得するうえで商売敵になってしまい自社の脅威にもなり得る可能性があることによります。
しかし、だからといって同業や同類がお互いに足を引っ張り合ったりしていると、結局エンドユーザーである顧客が迷惑を受けるということも少なくありません。なぜなら過当競争が起こり業界全体が荒廃してしまうためです。
価格が引き下げられ正常以下の利潤しか得られないという問題が起こり、値下げにより売上や利益が損なわれてしまうと自己領域にまで悪影響が及んできます。 他社を蹴落としてまで得る利益は、その時は良い結果になったとしても長期的に見ると損失に繋がるケースも少なくありません。
どのような商売においても、他社のやり方や利益に戦々恐々とするよりも目の前のお客様のことを考えて、喜んでもらうよう注力することが大切。そうすれば業界全体が盛り上がり、潜在顧客を開拓することができるようになるでしょう。
禅語には“両忘”というものがあります。これは良い悪いや好き嫌いなど、対立する概念を忘れ去った自由平等な境地を意味する言葉です。こちらは味方、あちらは敵など勝手なレッテルを張らずに、あるがままを受け取る心。
“同業他社”という価値判断から解放されると、気持ちはグッと楽になりどちらでもよくなるはず。無用なこだわりは捨てて大事にすべきものを大切にする、それが“共栄”の姿かもしれません。
Q.あなたは同業他社とどのような付き合い方をしていますか? こだわっていたものがどうでもよくなったという経験はありますか。