135.枠の壊し方は「守・破・離」。学んで窮屈になったとき変幻自在となる
著・三松會 占心行動学塾長 脇田尚揮 ■LINE公式アカウント■
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物事には必ず枠組みというものがあり、何かに取り組む上ではその中で行わなければなりません。でも、その枠自体も時代の変遷や環境の変化によって相応しくないものになることも少なくありません。そんなときに枠を壊すことができるかどうかが、新しい状況に適応できるかどうかの境目になると言えます。
しかし、枠を壊すにも流儀があると言えます。ただ、現状に対する不満や新しいものに対する好奇心から破壊すると、既存の枠の中にある素晴らしい蓄積や応用性まで壊してしまう恐れがあります。そのため、手順を踏んで移行していく必要があると言えます。
それが茶人・千利休が提唱した「守・破・離」の様式美。これは先人の伝統の型へまずは徹底的に従う「守」、それを相対化しながら見識を深めることで応用する「破」、その上であらゆる型から解放され自在の境地に立つ「離」から成り立つ作法。
この手順に沿っていく中で、一番大変な段階はやはり「守」だと言えます。既存のやり方というものは、どうしても古臭く感じるものです。しかし、そこには先人たちの英知が詰まっているのであり、そこをマスターできないままオリジナリティを追及しようとすると、荒唐無稽で使えないものになるでしょう。
しかし、先人のやり方へ学びを深めていくと今度は窮屈になってきます。そして一工夫するようになる、それが「破」の段階です。ここまでくればあとは枠を壊すだけ、つまり「離」へと至り新たな流派(やり方)が生まれるのです。
このように先人のエッセンスを受け継ぎながら、自分のアイディアを加味できれば新たな軸が生まれ“変幻自在”へと至るはずです。
Q.あなたは「守・破・離」の経験がありますか? その時、「守」に対してどう感じましたか。