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北海道フェスと余市、苫小牧、中標津、そして厚岸蒸留所へ

 8月3日から7日まで、4泊5日で北海道へ行っていた。まだ時差ボケが完全に治っていなかったが、8月4日の北海道フェスに合わせ、前後で北海道の蒸留所などを取材するためだった。
 
 3日に訪れたのはニッカの余市蒸留所。マーケティングのKさん、工場長のOさんに案内されて3年ぶりに余市を見て回る。生産設備に大きな変化はなかったが、やはりツアーのやり方や、ミニ博物館、リタハウスなどの展示が新しくなっていて、それはそれで興味深い。初めて見る展示も多かった。今年ニッカは90周年。それに合わせて、年末のガロアでは、もう一度、竹鶴関係の物語についても書こうと思っている。

 4日のフェスは北海道のバーの人間2人にサポートに入ってもらい、4人体制でブースを運営。昨年とレイアウトも変わり、また入場者も多く、ますますウイスキー、スピリッツ人気が高まっているという気がした。さすがに1日中立ちっぱなしで、その間ずっとサイン、記念写真、握手攻めにあって、疲労コンパイ…。ホテルに戻って翌日からの取材にそなえることに。

 5日は再びレンタカーを借り、苫小牧に建設中のベンチャーウイスキー・グレーンウイスキー工場の見学。驚いたことに建屋はダイワハウスの建設で、すでに原料貯蔵庫、仕込、発酵、蒸留棟などはほぼできている。順番に肥土さんたちに案内されて見て回ったが、あとはフォーサイスの連続式蒸留機の搬入(9月上旬予定)を待つばかりとなっている。
 
 敷地も建物も巨大だが、それでも年間生産量240万リットル規模というから驚きだ。先月見てきたアイリッシュのグレートノーザンのグレーン生産能力は800~1000万リットル。それに比べれば3分の1から4分の1ほどでしかない。それでも、この大きさなのだと、改めて驚いてしまった。
 
 この日は千歳空港から中標津に飛び、翌6日午前中に中標津の希望農場内にあるクラフトモルティングジャパンへ。創業者の佐々木さんに話を聞き、その後モルティング施設、そして大麦畑、小麦畑を見に行く。どちらも収穫の時期で、中標津産二条大麦のりょうふうが、黄金色の穂を風に揺らしていた。その光景に圧倒される。まるでスコットランドやアイルランドの台地のようだ。

 予定をオーバーして話を聞き、その後一路南下して昼すぎに厚岸町の厚岸蒸留所へ。予定より少し遅れてしまったが、吉瀬さんの案内で5年ぶりに蒸留所を見て回り、その後オフィスで工場長の立崎さんと6種のテイスティング。さらに、立崎さんの案内で、厚岸町の海のそばの丘の上にある第3、第4、第5ウエアハウスを見に行く。夜は厚岸湖畔の牡蠣場に行き、スタッフと会食。その後、五味ホテルに戻って2次会!!久しぶりのカキや鹿肉、そして厚岸のウイスキーを堪能した。
 
 7日は朝から霧だったが、五味ホテルの五味さんの案内で、厚岸が製麦の時に焚くピート採取場を見に行く。驚いたことに厚岸が使っているピートは、五味さんの土地から切り出したものだという。その後、濃霧の中、霧多布岬まで足を伸ばしたが、文字通り全面の霧におおわれ、何も見えず。仕方なく、釧路の空港を目指し、今回の北海道取材行脚を終えることにした。


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