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秩父のインタビューから京・福知山、そしてパークハイアットの特別セミナーまで…
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風邪が良くならないまま、先週は月・火とガロアの原稿、そしてガロアやTWSC、さらに検定合格者向けの『ウイスキーライフ』、コニサー教本のミーティング、外部とのミーティングをこなし、22日の水曜日は朝イチの特急列車で西武秩父へ。そこでライターのN君、カメラマンのK君と待ち合わせて10時半過ぎに秩父蒸留所に行く。ガロアの連続インタビューの第1弾で、肥土さんにインタビュー。2004年のベンチャーウイスキー立ち上げと2008年の秩父の生産開始、その後の16年間をたっぷりと語ってもらった。その後、表紙撮影で第1蒸留所、第1熟成庫、さらに第2蒸留所のスチルの前などで、肥土さんの写真を撮る。
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結局、2時過ぎに秩父駅にもどり、3時すぎの列車で再び池袋へ。23日の木曜日は朝からガロアの巻頭特集の原稿10枚を書き、昼すぎの新幹線でこんどは京都へ。その日の夕方、京都に着いてホテルにチェックインしたあと、五条にある京料理の店で日本酒とおばんざい。その後、駅前のアニーホールバーに寄り、2~3杯ウイスキーを。
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24日の金曜日は朝イチでレンタカーを借り、一路、京都府の福知山へ。なんとなく京都の北の方をイメージしていたが、レンタカーのナビは名神、中国道、山陽道を経由で、最後は舞鶴方面へ。あとで地図を見ると、ぐるりと大回りをしているようにも見えるが、2時間半ほどで福利山市の下小田にある、森の京都蒸留所へ。牧川のほとりにある古い酒蔵を改造して、今年5月にオープンした蒸留所で、親会社は美容や健康サプリをつくるナチュラル・ビューティーという会社だとか。
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1860年創業の古い日本酒蔵をリノベーションしたもので、酒蔵の神棚の周辺で、蔵付き乳酸桿菌を発見し、それを培養して和漢のボタニカルに使っているという。もちろん、ジンは西洋ボタニカルのジュニパーベリーが不可欠で、それらと和漢のボタニカル、発酵エキスを原料に用いているのだ。建物内を案内してもらいながら、たっぷりと話を聞き、最後は枯山水の庭を眺められるバーカウンターで、試飲もさせてもらった。
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結局、3時ごろ蒸留所をあとにして、途中、道の駅などに寄りながら、5時半すぎに京都に戻り、ホテルで休んだあと、8時半にこんどはタクシーで京都東山にあるパークハイアットホテルに。すごいホテルで、パークハイアットホテルグループの最高峰が、このパークハイアットだとか。そこと敷地を接している京都の老舗料亭、京大和に行き、そこの翠紅館という広間で夜10時過ぎからスペシャルテイスティングセミナーを行う。私は講師としての参加で、白州や山崎の25年、響の17年アニバーサリーボトル、響30年、ボウモア25年、そして私のコレクションボトルの1つ、ハイランドパークのバイセンテナリー、1958、40年を特別に出すことに。計6種をテイスティングし、会は11時過ぎに無事終了。
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それにしても京大和、特に翠紅館から見る景色がすごい、「東山36峰、草木も眠るうしみつどき…」という、名セリフがあったが、まさに翠紅館は幕末の頃、長州藩の桂小五郎や久坂玄瑞、さらに土佐の坂本龍馬や中岡慎太郎など勤王の志士が集まって会合を開いていた場所だという。幕末・維新史の大きな舞台となった歴史ある場所で、実に贅沢なセミナーをさせてもらったことになる。
ただ朝から1日福知山を取材して、もどってきて夜10時過ぎからのテイスティングセミナーはツライ。ホテルにもどったのが12時近くで、疲労コンパイの1日となった。
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