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各種のテイスティングとタイの蒸留所の取材
まだ風邪が完治していないが、幸いなことに鼻はもどってきたので、たまっていたテイスティングを急ピッチでこなしている。横浜フェスのボトルは、もう決まっていて、そのラベルも最終的に決めてしまったが、もう6月の大阪フェス、そしてコニサークラブのサンプルテイスティングも待ったなしで、それにガロアのタイアップのテイスティング、さらに1月30日(木)のモルトマラソン7種、2月1・2日のマクアケのスペシャルテイスティング7種のテイスティングも、すべてやってしまう。
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モルトマラソンも、月イチペースの他のテイスティングセミナーも、どちらも事前にテイスティングと、そして資料づくり、画像の選抜をやらなければならず、ヘタをすると連日のようにテイスティングとその作業が続く。ウイ文研のフェスボトルやコニサーボトルも年間で30~40本くらいボトリングしているので、そのサンプルだけでも有に200アイテム近くになる。毎回3~5くらいのサンプルの中から、これはと思うのを選ぶのも大変だ。風邪などひいている場合ではないのである。
今回はガロアのタイアップで、ロッホローモンド蒸留所のシングルグレーン2種もやったが、これがなかなか面白い。特にノンピートのものが面白かった。ニッカでいうカフェモルトなのだが、スコッチではたとえ原料が麦芽100%でも、連続式蒸留機で蒸留したら、それはモルトウイスキーとはならない。モルトウイスキーは単式、いわゆるバッチ蒸留と決められているからだ。ロッホローモンドのシングルグレーンは麦芽100%で、2塔式のコフィ―スチルでやっているが、モルトウイスキーと呼称できないため、シングルグレーンウイスキーと名乗っているのだ。
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ちなみにコフィ―スチルは日本ではカフェスチル、カフェ式と言っているが、イーニアス・コフィ―の発音は、アイルランドではあくまでもコフィ―であって、カフェではない。おそらく、第二次世界大戦後、スコッチのDCL社の重役たちがイーニアス・コフィ―のことをカフェ(コーヒー)と引っかけるために、カフェと曲げて発音したのだろう。
それはともかく、ロッホローモンドはノンピートとピーテッドの2種類のグレーンを出しているが、どちらも面白い。ピート麦芽100%を連続式蒸留機で蒸留したらどうなるのか。ピート麦芽に由来するフェノール香は、単式2回蒸留では蒸留の最後のほうに出てくる成分で、アイラなどではミドルカットの下限を60%くらいまで引っぱっている。そうしないと、フェノール香、ピート香が回収されないからだ。しかし、これが連続式蒸留だと(ロッホローモンドは84%で蒸留)、本来のピート由来のピート香、フェノール香が弱められてしまう…。だからこその面白さでもある。
と、テイスティングに追われていたが、それ以上にイヤーブック、ガロア、そしてコニサークラブの原稿を、この間書きまくっていた。コニサークラブも本来なら1月末入稿予定だったが、あまりに取材、コンサル、ミーティングが多く、作業が遅れている。今は2月中旬の入稿を目指して、特別企画の原稿を書きまくっている。
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今回はコニサー教本のスコッチ編が出たばかりなので、スコッチのクラフト、その新しい蒸留所について6ページ分、原稿用紙にして20枚ほどを書き終えた。今回は主に島のウイスキー、北から順にシェットランド、オークニー、ルイス、ハリス、ノースユーイスト、ベンベキュラ、バラの新しい蒸留所とアイラの4つの新蒸留所、そしてキャンベルタウンの3つの計画中の蒸留所について、その背景も交えて書いている。私がアウターヘブリディーズの取材をしたのは、もう15年近く前のこと。今年は夏前にもう一度取材をしたいと思っている。これだけの蒸留所が出来ているのだからだ。
その前に急遽入ってきたタイの蒸留所の取材のため2月2日(日)深夜から、タイに飛ぶ。タイ北部のかつてのスコータイ王朝の遺跡近くにできた、タイビバレッジのプラカーン蒸留所を見るためだ。すでにシングルモルトは販売していて、日本でも三陽物産が正規代理店となって輸入を開始している。それが終われば、3月はシンガポール、韓国、そして4月には中国の大芹にも行きたいと思っているのだが。
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