沖縄フェスと5泊6日の沖縄泡盛取材
11月7日(木)から5泊6日で沖縄取材と、フェスに行ってきた。まず最初に向かったのは沖縄最北の伊平屋島。ヤンバルの運天港というところからフェリーで1時間20分。台風接近でうねりが出ていて、しかも豪雨。4時過ぎに島に着き、向かったのは島で唯一の伊平屋酒造。そこで沖縄テロワールプロジェクトで数年前から栽培が始まっている、島産のインディカ米を使った泡盛造りを取材。その苦労話を聞くことができた。
島の民宿ホテルで一泊し、翌朝雨の中、田名の水田を見に行く。たしかに辺り一面稲穂が実っている。島ではもともと米の二期作をやっていて、その2回目の栽培をインディカ米にしているのだとか。南国の島で、黄色に色づいた稲穂を見るのは不思議な気がした。その一瞬だけ雨がやみ、車の外で撮影できたのは、ラッキーというほかない。その後、琉球王朝の尚巴志氏の祖である屋蔵大主の墓も見に行く。実は伊平屋島は琉球王朝発祥の地でもあるのだ。
昼のフェリーで再び本島にもどり、その日は恩納村にある恩納酒造へ。さらに恩納の佐渡山さんに案内されて有名な万座毛にも行くことができた。ここでも一瞬の雨の切れ目で、有名な万座毛の像の鼻を見ることができた。翌9日の土曜日は朝イチで、金武町にある松藤酒造へ。さらに読谷村にある座喜味城にも足を延ばすことにした。座喜味城は、今帰仁城、首里城などとともに世界遺産に認定されている城跡で、さらにそこから近くにある、やちむんの里という陶芸村を訪れ、夕方過ぎにようやく那覇へ。
翌10日の日曜日は9時にハーバービューホテルで開かれた沖縄フェスへ。ウイ文研からは私一人だったため、応援スタッフ2名をつけてもらい3人で準備。予定どうり11時過ぎにオープンし、そこから怒涛のフェスが始まった。最近、日本各地でこのてのフェスが開かれているが、沖縄フェスはなんといってもエイサーの演舞が途中2回入ること。一気に沖縄らしさが全開となり、ウイスキーを飲むペースも上がるというもの。実に楽しいフェスとなっている。
会は5時に終了し、急いで荷造りをして一度ホテルにもどり、夜は再びウイスキーガロアの取材。「土屋守のぶらり旅」で、再びライターの0さんと合流し、泡盛バーの「テイスティングクラブ」へ。そこでオーナーバーテンダーの儀部さんから、泡盛、特に古酒についていろいろ話を聞く。その後、近くの焼鳥屋で遅い夕食。
11日の月曜日はウイ文研会員のKさんに手伝ってもらい、彼の運転するレンタカー
でまずは市内にある宮里酒造。さらに東部の石川酒造へ。そして南島酒販と、この1日だけでも3件の取材をして、夜は泊港近くの割烹と、さらにその近くのバー・ポコリットへ。今回の取材で唯一のウイスキーバーで、シングルモルトを数杯飲んで話を聞く。
12日の火曜日は沖縄最後の日。やはりKさんのレンタカーで南の東風平にある神谷酒造を訪れ、泡盛造りについて話を聞く。結局11時半くらいまで取材をして、昼に那覇空港。午後2時10分のフライトで5日ぶりに東京に戻ってきた。
今回は6ヵ所の泡盛蔵と1ヵ所の酒販会社(シマ―をつくっている)、そして2軒のバーに数カ所の食事処、さらに座喜味城、やちむんの里、万座毛などを取材できたが、終始激しい雨と、高温多湿に悩まされた。こんなに雨にたたられた取材も珍しいが、自然相手だから、こればかりは仕方がない。
それにしても泡盛はやはり面白い。今回はより深く泡盛を知ることができて、大いに収穫の多かった取材になった。これで琉球泡盛の蔵46ヵ所中、24の蔵を回ったことになる。残りは22ヵ所。ここ1~2年のうちにぜひすべてを回ってみたいと思っている。それこそがガロアが目指す“現場主義”だからだ…。