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中国人訪問団と山崎蒸溜所、そして釣り雑誌の取材で琵琶湖、さらに長濱蒸溜所へ

 15日の日曜日は新宿でオンラインのテイスティングセミナー。翌月曜日はガロアの入稿後、校了に向けての詰めの作業。そして『イヤーブック』の校正作業に明け暮れる。その合間に次号ガロアやイヤーブック、2冊のムック本などのミーティングも。とにかくガロアは年末年始の進行スケジュールで、今週19日の木曜日までに校了してしまわないとという、ギリギリのスケジュール。

 ということもあったが、17日の火曜日は朝1番の新幹線で京都に行き、そこから在来線で長岡京駅へ。11時半すぎに駅で中国人通訳のTさんと待ち合わせ、駅からすぐのところにある「錦水亭」に行って、中国浙江省淳安県の共産党書記長以下、6名の一行と昼食会。紅葉は少し過ぎてしまったが、さすが名庭園の中の料亭。全てが池の畔に建てられた離れという造りになっている。そこで京会席をいただき、2時に山崎蒸溜所へ行き、今回、特別に見学させてもらった。淳安県は現在千島湖畔を一大ウイスキーエリアとするため、県、省をあげて取り組んでいる。9月上旬に私も招待されて行ったが、現在2ヵ所の蒸留所がオープンし、さらに2~3ヵ所が建設中という特別区だ。それもあって、トップの視察ということになったのだろう。

 4時前に見学を終え、中国人一行と別れて私は歩いて山崎駅へ。そこから電車でそのまま大津駅まで行って、琵琶湖の畔にあるホテルに1泊。夕方6時すぎにシマノさんの釣り雑誌『Fishing Cafe』のEさん、Sさんと合流し、近所の焼き鳥屋で夕食。フィッシングカフェは年に3回刊行されているが、私の連載が始まったのが4年前の、たしか2020年のこと。今回の琵琶湖で12回目となり、これが連載の最後となる。

 その間、北海道から沖縄宮古島まで、日本全国を取材してきたが、琵琶湖でボート釣りをするのは初めて。しかも最終回ということもあり、かつて幻ともいわれた琵琶湖固有のマス、琵琶マス釣りに挑むことになった。翌日の早朝向かったのは湖西地区にある雄琴町。雄琴といえばかつての歓楽街。40年以上前の『フォーカス』時代、何度か取材にきたこともあったのが、妙に懐かしい。

 その雄琴にあるボート乗り場でビワマスガイドのSさんのボートに乗り、一路ポイントに向かう。ポイントは琵琶湖大橋を超えてはるか北、なんと沖島のさらに北の、彦根と長浜の沖合だ。Sさんによると、琵琶湖のど真ん中だという。水深は約70~90メートル。寒いとは聞いていたが、小型ボートで1時間(!!)。強烈に寒く、ただひたすら忍耐をしいられた。

 さえぎるもののないボートで、外気温は12℃ほどだが、水温はこの時期11℃くらいと、身を切るような冷たさ。海釣り、特に瀬戸内海などでの釣りだと、海水温がこの時期でも27℃前後あり、海を渡る風はそれほど寒くないが、琵琶湖をわたる風は身を切るように冷たい。初めて湖の上のボート釣りの寒さを体感した。

 それでも1時間かけて着いたポイントは、意外と穏やかで、彦根や米原、そして長浜の町並み、さらに白石島や竹生島も見える。釣り方はいわゆるトローリングで、4本の竿を出し、ボートは時速にして2~3kmのゆっくりとした速度で、ルアーを引いて走る。いわゆる船まかせ、竿まかせということで、ビワマスがかかるまで何もやることがない。夏ならシャンパンでも飲んで悠々としたかったが、寒さでそれどころではない。しかし、トローリングを始めて30分もするとビワマスがヒット。結局6匹を釣り上げ、そのうち30cm以下はリリース。40cmを超える4匹をキープしたが、初めて見る、そして自分で釣りあげたビワマスに大感激。見事に美しい魚体である。

 ということで最終回となる釣りの取材を終了し、次に向かったのが、長濱蒸溜所。長濱も訪れるのは1年ぶりで、社長の清井さんが案内してくれた。蒸留所そのものの取材はあっという間に終わり、日没が迫っていたので、すぐに七尾小学校の貯蔵庫、アザイファクトリーを見に行くことに。5時半にすべて終了し、私はシマノのチームに車で米原駅まで送ってもらい、そのまま新幹線で一路東京へ。寒さに閉口したが、なんとも”濃い“師走の2日間だった。


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