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泣くという感情(木村一基九段に寄せて)
王位戦第四局、投了の場面で思わず涙が出ました。
あとでTwitterのTLを眺めていると、同じ場面で同じ感情になった方々がチラホラいたのが意外に思いました。
観ていて最後は涙が出そうになりました。木村先生、藤井先生本当にお疲れ様でした。藤井先生、最年少二冠、最年少八段達成おめでとうございます。 pic.twitter.com/Z1nBEwxEON
— 山口恵梨子 (@erikoko1012) August 20, 2020
(昨日は藤井棋聖の偉業に拍手しつつ、木村先生のこれまでを思って少し泣いた。しかしきっと木村先生はこれからまた新たな境地を歩まれ、素晴らしい対局を見せてくださることでしょう)
— ぬえ (@yosinotennin) August 20, 2020
自分は推しというほどではないですが、それでも観る将で木村九段のことを嫌いな方はいないと思っています。自分ももちろん好きです。
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で、この感情ってなんだろう…
やっぱりこれまでの木村一基九段の軌跡を知ってる自分も含めて将棋ファンにとっての悔し涙かな、とか考えました。
昨日の王位戦では多くの記事を書いたが、一番読んでほしいのはこの記事。タイトル戦の主催紙で、敗れた棋士の記事が社会面トップになるというのは異例のこと。
— 樋口薫 (@SanPedroTiger) August 20, 2020
29歳差の王位交代 47歳の木村前王位「一から出直す」:東京新聞 TOKYO Web https://t.co/11ICNBLgE5
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いや、違うんじゃないか…
今まで築き上げたものが一瞬で吹っ飛ばされる時、人って涙が出ちゃうんじゃないか。
実は思い出したのがシン・ゴジラの内閣総辞職ビームの場面なんです。
唐突に話がぶっ飛んでるようだけどそうじゃない。
シン・ゴジラが東京を火の海にするシーン、マジで映画館でポロっと涙が出てきたの覚えてます。なんで泣いてんだオレ…って感情になったのも覚えてます。
内閣総辞職ビームが出るまでの流れとして、タバ作戦の失敗、彼の国による空爆、全部全く通用しない…そこにきてゴジラの口からビームが出ちゃうからもう無力感とか絶望感とか全部ごっちゃになった感情で観てました。
この絶望感を感じる時って人は涙を流しちゃんじゃないか、今回の4連敗もそれと同じ種類の涙じゃないか。
誰も言わないからはっきり言っちゃうけど、現在の最強棋士は渡辺魔王名人でも豊島キュン竜王でも永瀬エイオー軍曹でもなく、あの高校生です。じぇったい。
しかもシン・ゴジラ級に。
この圧倒的な強さに打ちのめされた時に感じる感情って絶望の涙なんじゃないか、と思ったわけです。
急いで付け加えますが藤井聡太くんに負けてほしいなんて思ったことは全然ありません。むしろ清々しい人柄の高校生に尊敬さえします。人格者って感じ。
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ただ、そのあとさらに違う展開を見せてくれました。
【速報】
— 羽生 理恵🐰🐰🐶🐶🐶 (@yuzutapioka) August 20, 2020
来月あたりから木村先生と羽生の研究会も再開する模様。
こちらの40代棋士のアプデも
のんびりとお待ち下さいませ。
新バージョンのメンテナンス日は未定、次ストーリー築けたならば僥倖。
現場からは以上です。
このツイートを見てまたまたウルっときました。
木村一基九段は全く絶望してない、むしろ闘志沸かせている。シン・ゴジラを冷凍させてやるんだと巨災対が闘志沸かせていたように。
今、自分の脳内ではデン、デン、デン、デン、ドンドン♪が鳴り響いてます。