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個人と集団

NHKスペシャル「“一億特攻”への道 〜隊員4000人 生と死の記録〜」

素晴らしい番組でした。NHKプラスで8/24(土) 午後10:13 まで配信中です。良かったらご覧ください。

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024081711491

8月中旬。毎年のことではありますが、これは改めてしっかり学ばねばならんと思い、午後のお休みを利用して、茨城県土浦は阿見町にある阿見町予科練平和記念館と、陸上自衛隊土浦駐屯地にある雄翔館(予科練記念館)に行ってきました。
予科練平和記念館HPによれば、予科練とは
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「海軍飛行予科練習生」及びその制度の略称で、第一次世界大戦以降、航空機の需要が世界的に高まり、欧州列強に遅れをとした旧海軍が、より若いうちから軍事訓練行って熟練の搭乗員を多く育てようと、昭和5年に教育を開始した。
14才半から17才までの少年を全国から試験で選抜し、搭乗員としての基礎訓練をするもので、飛行予科練習生制度が始まってから、終戦までの15年間で約24万人が入隊し、うち約2万4千人が飛行練習生課程を経て戦地へ赴きました。なかには特別攻撃隊として出撃したものも多く、戦死者は8割の1万9千人にのぼりました。
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両記念館には、予科練生たちが親や親せき、兄弟、妻や恋人に向けて送った手紙や遺品や写真がたくさん展示されていて

その肉筆の端正さや、そこに綴られている真摯な想い、時に迷い、怠けたくなり、でも、いまの社会にいる他者のために、そして最も大事にする家族のために、自らを犠牲にしようとする尊い想いを感じつつ、

個人として尊い人たちだと思うからこそ、一方で集団として俯瞰すれば、こんなにも愚かで、ばかばかしくて、ムダで、論理的に何もかもが整合していない「特別攻撃隊」というものに巻き込まれ、意見を封殺され、死地に臨んでいかざるを得ない状況に個人は容易く置かれるのだな、と改めて感じました。

個人として優れて、他者を想い、社会に貢献しようとしても、集団として愚かな方向性に巻き込まれていく。

それが人類なのかもしれませんが

せっかく先達の記録によりそれを知ったので、「戦争はいけない。絶対に、何があろうと、いけない。」ということを、どんなにバカにされても、次の世代に向けて伝えていこうと思った1日でした。番組、必見です。

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