風呂道具を身に纏う!?ニューヨークで入浴を目指すお客さんが来店!
稲荷湯は毎日22:30に閉店をする。そのため、21:30を過ぎると客足はまばらになり、来店する方も大体決まってくる。しかし、だ。この日は違った。
21:30、ガシャーンと自動ドアが開くとその先にいたのは、なんとも個性豊かな装いの二人組。そのうちの一人は、風呂道具を持っていたというよりも、風呂道具を身に纏う銭湯の新たなゆるキャラのようだった。自分でも何をいってるかわからない。二宮金次郎のようなかごを背負ったゆるキャラは、「湯」とか ♨️ が描かれた法被を着て、「ケロリン」と書かれた自作の黄色い札と「39」の下足札を首から下げている。しかも、「ケロリン」のお風呂椅子に手提げをつけて、バックとして使っていた。もう視覚情報が渋滞し過ぎていて、どこからツッコミをいれていいのかわからなかった。
彼らが来店した理由は、神田にあるお蕎麦屋さんに行った時に、うちを紹介して頂いたらしい。お蕎麦屋さん、ありがとうございます。まぁあの格好を見たらお風呂屋さん行くの?って声をかけたくなるとは思う。
二人組がお風呂を上がり、お店を出る時には記念に法被を着て写真撮影をさせて頂いた。帰り際、彼の家になっているというみかんと名刺も頂いた。名刺には、「NYで入浴」(ニューヨークで入浴)という銭湯に携わるものなら一度は考えたことのある(はず)のダジャレが堂々とかかれていた。それに加えて「移動式銭湯」という文字も刻印されていた。
とっても気になり調べてみたら、トラックで移動しながら銭湯をやっていて、「NYで入浴」を本気で目指しているらしい。既に日本各地で移動式銭湯を実施しており、今は渡米に向けて準備中とのことだ。以前はクラウドファンディングも行っていたらしい。
この出会いから何日か経った今でも、彼と出会った時の衝撃は続いている。何かわからないけど自分の目標に向かって頑張っている人ってかっこいいし、なぜか惹かれる自分がいる。
自分は何を頑張るのか。とりあえずこの日記を地道に続けながら、考えてみようかな。
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