親族が知らないで困ること
1人暮らしの方が突然亡くなって
おひとりさまの高齢男性が亡くなりました。
田舎から妹さんがやってきました。
兄が住んでいた戸建てをどうしようかと私たちに相談がありました。
建ててまだ10年ほど。思い入れのある柱は特別に造られたそうです。
その頃は遊びに来ていたけど、最近は自分も歳を取ってあまり会っていなかったそうです。
「私たちは遠くに住んでいるし、
兄が大切にしていたお家だからこのまま残して地域のために役立てたい。
地域のサロンなどに活用できないかしら・・・」
と、妹さん
そこで、私たちは活用できないかと、いろいろな団体に声をかけました。
サロンの名前も、お兄さんの名前にちなんだものにしよう。
ところが・・・
1通の手紙
妹さんから連絡がありました。
「〇〇銀行からポストに手紙が入っていて。
そこには、兄が生前から銀行に相談をしていたと書いてあり、
相続人と会いたいと書かれてありました。」
確かに、金融機関の封筒の中に担当者の名刺と一緒に
手紙がありました。
数日後・・・
「兄は自宅は売却したいと話していたそうで、〇〇信託不動産に売却をお願いすることにしました。」と妹さん
ブルドーザーで跡かたもなく
それからは、あっという間でした。
手入れの行き届いた建物は取り壊され、
庭もなく窮屈に建てられた2軒の家が建ち、
看板には大手不動産屋が販売していると書かれていました。
せめて、中古住宅として販売してくれたら、建物は残ったのにな。
ヘルパーさんは知っていた
しばらく経ってから、その男性を介護していた方に
たまたまお会いしました。
銀行とその男性が関係があったのは
何年も前の奥様が亡くなった時だけ。
その後担当者が来たこともないし、契約もしていない。
「俺が死んだらこの家どうしようかな。駅から近いし、しばらくは残して欲しいな。まだまだ十分住めるしな。」
と言っていたそうです。
長く自宅で介護を受けていた男性は、身内よりも長い時間をヘルパーさんと過ごしていたのでした。
結局
口座が凍結されて、その営業マンは死亡を知ったのでしょうか?
まるでお付き合いがあったかのようなお手紙を亡くなった方のポストに入れて・・・
優しい語り口のその手紙を見て、遠方からやってきた年老いた妹さんは、
書類はなくても兄が金融機関にそう言っていたなら間違いないと信じてしまったそうです。
せめてエンディングノートを書いておく事
もし、生前に妹さんに自分の気持ちを伝えていたら・・・
エンディングノートを書いて部屋に置いておいていたら・・・
妹さんに気持ちを伝えられたのに、残念です。
「まもりすくん」では、生きるためのエンディングノート
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