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ハドソン川の奇跡から学んだ 『正しさではなく幸せを選ぶ生き方』

 こんにちは。記事をお読みいただきありがとうございます。写真家のMiNORU OBARAです(自己紹介はこちら)。

 みなさんは、2009年に実際に起きた、USエアウェイズ1549便がニューヨークのハドソン川に不時着した航空機事故をご存知でしょうか?

 大事故にもかかわらず乗員5名乗客150名の全員が無事に生還したことで、『ハドソン川の奇跡』とも呼ばれていますね。

 ニューヨークのラガーディア空港を離陸した直後に2機のエンジンが同時に停止し、緊急着陸を余儀なくされたという大事故。当時の僕はすでにしっかり大人の年齢でしたので、よく覚えています。

  こちらは当時のABCNews。

 そのエピソードは、クリント・イーストウッドが監督、トム・ハンクスが主演の映画にもなっています。

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 離陸したラガーディア空港と不時着したハドソン川とは目と鼻の先。フライト時間はたったの5分間だったと言いますが、機内の乗員乗客にとってどれほど長いフライトだったことか・・・。

 さて、本日は、この恐怖のショートフライトから無事に生還したRic Elias(リック・エリアス)さんのスピーチを見つけたので、みなさんにご紹介します。英語の勉強にもぜひ。

 まずは、2015年にTedで行われ、『航空事故から学んだ3のこと』と題されたそのスピーチ動画をご覧ください。奇しくもこのスピーチ、1549便のフライト時間と同じ5分間です。

 1549便の最前列1Dのシートに座っていたリックさんは、大きな爆発音と聞いたと言います。同時にすぐさま機内には煙が充満したとか。そしてエンジンはカラカラと恐ろしい音を立てます。

 その2分後に飛行機のエンジンは完全に停止。

 エンジン音のしない異様な静けさの中、機長の機内アナウンスが響ます。

「衝撃に備えてください。-Brace for impact. -」

  これ、絶対に聞きたくないアナウンスですよね。この時のリックさんと乗員乗客のみなさんの恐怖は計り知れません。何しろ、その時リックさんの目の前に座っていたキャビンアテンダントたちの目にすら、死を覚悟したどうしようもない恐怖が浮かんでいたと言いますから。

 そんな極限で死に直面したリックさんは、その経験から3つのことを学んだと言います。それが今日の記事のメイントピックです。

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1. 安物のワインを集めよう。 - I collect bad wines. -


 ハドソン川の上空での恐怖から生還したリックさんが学んだ3つのこと。そのひとつめ。

 リックさんはこう言います。

「すべての物事は一瞬で変わってしまうのです。」 " All changes in an isntant. "

 リックさんは落ちていく飛行機の中で、「死ぬまでにしておきたいリスト」や、会いたいのに会えてない人のことや、壊れたままのフェンスや、まだ経験できていないすべてのことを思い出したそうです。

 そして、こう思ったとか。

安物のワインを集めよう。  " I collect bad wines. "

 なぜなら、安物のワインであれば、いつ誰が家に訪ねてきても開けることができるから。

 そして言います。

私はもう二度と物事を後回しにしたくありません。  " I no longer want to postpone anything in life. ''

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2. 「正しいこと」ではなく、「幸せ」を選ぶ。 - I no longer try to be right, I choose to be happy. -


 ジョージ・ワシントン・ブリッジを間近にどんどん高度を下げる機内で、リックさんは後悔を感じたそうです。

 必死に生きてきて、人のことも思いやってきたつもりだったけれど、そこにはエゴもあったこと、大切な人のための大切な時間をくだらないことで無駄にしてしまったこと。

 奥さんや友人についても思いを馳せたと言います。

 そして、自ら足で地面を踏みしめた時に、こう決めたそうです。

ネガティブなエネルギーを遠ざけて生きよう。 " I decided to eliminate negative energy from my life. "

 そう決めてから、リックさんは奥さんと2年間も喧嘩をしていないそうです。 

 リックさんは、「正しいこと」ではなく、「幸せ」を選ぶことにしたのです。

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3.  未来に立ち会えることこそが、自分に与えられた贈り物。 - I was given a gift which was able to see into the future. -


 飛行機がハドソン川の水面に近づきつつある時に、リックさんは気がついたそうです。

「あぁ、死ぬのって怖くないんだ。」 " Wow, dying is not scary.  "

 それは、あらかじめ自分の中に用意されていたかのような感情だったそうです。

 「それでも、怖くはなかったけれど、悲しかった。」

とリックさんは言います。

 そして、

「ただひとつだけ願いが叶うなら、娘たちの未来に立ち合いたかった。」 " I only wish I could see my kids grow up. "

と思ったそうです。

 生還から1ヶ月後、娘さんの発表会の会場にいたリックさんは、自分の人生のたった一つのゴールは「良い父親であることだ」と、大粒の涙とともに確信したそうです。

 奇跡を与えられて生還したリックさんは、こう言います。

未来に立ち会えることこそが、私たちに与えられた最高の贈り物なのです。 " I was given a gift which was able to see into the future. "

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 壮絶体験から生還したリックさんのスピーチ、いかがでしたか?

 「一度死んだつもりで生きる。」とはよく聞く言葉ですが、たったひとつのボタンのかけ違いで人生が終わってしまっていたような生と死の狭間で、リックさんが学んだ3つのこと。体験者が語るととても胸に響きますよね。

 執着を捨て、ネガティブを遠ざけ、与えられた人生を大切に生きようと、改めて心に誓いました。

 そうそう、僕もハドソン川の奇跡とまではいかないものの、飛行機の中で死を覚悟した経験があります。

 よろしければその記事もご覧くださいね。(自己啓発的な要素は全く含まれていませんが。笑)

 本日も文末までお付き合いくださり、ありがとうございました。

 それでは、また次回。

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