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ケアラーの私がもう一度仕事ができるようになるまで


言語聴覚士×ケアラー、mamoです。

このnoteでは、ケアラーでも人生を明るく生きる事ができる!をモットー。
ケアする側やセラピストに必要なメンタルケアやコーチングの方法や工夫を自身の経験をもとに、高次脳機能や臨床心理学の知識をまぜながらお届けしています。


ケアラーで働くって?


日々、ご家族のケアをしている方たちにとって
どう働くか、どう食べていくかという事は本当に悩みの種だと思います。

私自身、ケアラーになり仕事を続けられず退職してしまった経験があります。

ケアラーでありながら正職員として働くという地獄絵図


今はリモートワークや、週休3日制を導入している企業が増えてきましたよね。
某感染症予防もあって。

ただ私の場合、医療職だった事もあり、出勤しないと成り立たない職種でしたし、働き方が固定化されていて、なかなか融通がきかない職場でした。

それでも祖父の在宅介護と、親の自律神経失調症ケアを、休みの日や、仕事の合間をぬってやっていました。

在宅介護は受けられるサービスがまだあったから良かったんですが…

親の自律神経失調症は本当に、大苦戦!
精神ケアを非常に要しましたから。
(親はおかげさまで自律神経失調症は克服し、今はもう別人の様に元気)

この様な生活を半年ぐらい続け、
精神的、肉体的にもボロボロ。当たり前ですが仕事の質はガタ落ち。

そして「これは無理だ、というか限界だ!」
となり、勤めていた病院を退職しました。

退職してケアできる時間は増えたけど…

退職し、時間が空いたおかけで、介護やケア家事などをこなせるようになりました。
事実、親の自律神経失調症に対しては、傾向と対策知識が増えまして。
(いずれ、私なりの自律神経失調症対策もお伝えできたらと思っております)

「いやー仕事辞めて正解だったわ」と楽観的に思っていました。

しかし、さらに数ヶ月経ったある日、通帳を見て愕然。給料はないのに、サービスやら薬代やらで定期的にお金は減っていく、

ふと、「これ、いつまで続くんだ?」
「え、このまま働かないで無職とかどうなの?」

この事実に、ざわざわと、不安がよぎるようになりました。

ケアラーしながら働くという、高すぎる壁


祖父の在宅介護は受けられるサービスを全て使い、
親の自律神経失調症に対しても対策と傾向の知識を深めたおかげで、少しずつ元気になってきました。

少しずつですが日々の生活に明るい兆しが見えてくる一方で…

私のお仕事不安は全く解決に進みませんでした!


医療職はリモートワークとかないし、
在宅介護をしている為、某感染症の観点から、病院やクリニック勤務に躊躇がありまくり。

どうやったら家庭と仕事を両立できるか
考えながら職探しをし始めました。

イレギュラーな事がちょいちょいあるので、
絶対毎日!前提とされると、厳しい。

1日の中で空いているスキマ時間はあるのに、
それでは最低勤務時間にいかない、など
なかなか合う所がありませんでした。

また、祖父や、親を家に残すという事に何とも言えない不安感を抱いていました。

その時に改めてケアラーをしながら働くって難しいなと、高ーい壁を痛感しました。

そう考えると、小さなお子さんがいながら、家事もして正社員で働いてる方には頭が下がります。
いくらリモートワークがあるようになったとはいえ、すごい事ですよ。当たり前ではありません。

働く事に対してのプレッシャー

なかなか両立できそうな職場を見つけられない日々が続き、職探しは諦めがちに。

ケアラーである事に加えて、しばらく無職だった事もあり、漠然と働く事に対して、プレッシャーを感じていました。

「本音は空いてる時間だけ働きたいけど、
頑張って働ける日を増やさなきゃ、雇ってくれないよね」と考え始め、日本人らしい思考というか、
「頑張らないと教」
「普通が一番教」という宗教
みたいな思考が滲み出てきてました。

しかし、できない!
当たり前なんだろうが、できない!
クヨクヨしても何も変わらないので
今、置かれた環境の中で何ができるか、という視点に、しばらくしてシフトしました。
だってできないんですもの。


1日でも良い!、1日、時短でも始めてみる!
できる所から始める!
正職員並みに働けない自分を正当化しました。

そう、開き直りました。
正職員では両立できずに退職したのに、また正職員で働こうとしていたのです。上手く行かなくて当たり前ですよね。

ケアラーにこそ勧めたい。ケアラー以外の自分を作ろう


そんなこんなで、精神的に両立する事に対してプレッシャーを感じていたので、できる事から始めました。

沢山仕事をしなきゃとかは無理なので、
とりあえず週2日、時短でスタート。比較的融通がきく職場に非常勤で入りました。

始めは、内心ビビりまくっていましたが、以外と仕事は覚えていました。
そして狭い世界から出た様な、開放感を感じたのを覚えています。さらに不思議と、日々のケアも幾分気楽にできるようになりました。


ケアラーの方は、どうしても家族という狭い世界で過ごしがちです。

ケアラー以外の私なんて想像できない。
なかなか自分だけの時間がない。
ケアや家事で日々が終わるという方も多いはず。

そうなるとますます、社会的に孤立しまい、社会参加も難しくなってしまいますよね。

ケアラーである自分も大切ですが、ケアラー以外の、「自分のための自分」や、そのための時間があっても良いのです。

1日が無理なら数時間の仕事でも良いのです。
ご自分でできる内容なら何でも良いのです。
始めから沢山やろうとせず、少しずつでいいのです。私もじわじわ拡げました。

仕事が難しいなら、共通の趣味仲間と少しの間楽しむ、とかでも良いでしょう。

ケアラー以外の自分や時間を作ってみる。
いつもの行動範囲から少し外に出てみる。


そうする事で、視野が広がったり、リフレッシュされ、ケアもいつもより気楽に出来るようになったりします。

大前提ですが自分の時間は自分の為に使って良いのです。
あれもこれもはスーパーマンでもないし、無理です。

皆さん、その置かれた環境で自分を幸せにする義務があります。

そう思える様になった今、ケアラーの私も捨てたもんじゃないな、と思います。

今日は私の経験を話してみました。
今でも正職員は難しいですが、自分の要領からみて満足しています。どなたかの参考になれば嬉しいです。




























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