Re:過去と未来とアニメと私⑨
今、改めて耳から読む”名作本”が増えて来ているが、世間がバブルと言われた頃に私達の世界は「仕事バブル」で遊んでいる暇などなかった。まぁ、後々、ありがたい事にはなったのだが。
テレビシリーズも多かったが、単発のVHS(今でいうとBlu-rayになるのかな)も多かった。ドラマCDに至っては、月に3本並行して書くという荒技もやってのけた。若かったんだろうなー😅
OVAシリーズも現在のテレビシリーズの1クールより長い作品もあったし、ドラマCDも長いものでシリーズ全体で10本はあった。勿論、1本で終わる作品もあったが、売れ行き次第で気がつくと4本くらいは普通に続いた。
OVAバージョンの『ロードス島戦記』はビデオと同時進行でドラマCDもやらせて頂いたが、今、思い返すと一番長かったのが、中村うさぎ先生の『ゴクドー君漫遊記』シリーズ。この時の役者さんもちょっと考えられない位すごかった。『ゴクドー君漫遊記シリーズ』は主役がルーベットという口の悪い不良王女が冒険する話なのだが、TVシリーズより、ドラマCDの方が役者が豪華だった。主役は、お馴染みの「月に変わってお仕置きよ!」のM嬢、外伝から始まったので、相手役のランスは『AKIRA』の主役I氏、周りを固めてくださったのはラムちゃんのH嬢…あげていたらキリがない。こちらは外伝から始まったので、主役はルーベットで、外伝4本と深夜番組風に作ったスペシャル2時間盤2本で、6本。本筋のゴクドーが出てきたのは次のシリーズで、ご存じ『犬夜叉』や『らんま1/2』等高橋由美子先生の作品に欠かせないY氏。で、ここに今でも声優人気ランキングで上位にくるI氏が加わる。この時、I氏は最後まで役名が「少年A」だった(いや、事情はあるのだけど、その時のノリで最後までそうしてしまったのですよ。ごめんね)。
で、本筋ゴクドーが4本なので、合計10本のドラマCDとしては珍しく長いシリーズになった。役者さんが手練れ揃いだったので、いやぁ…楽しかった。うさぎ先生も毎回、収録にいらしてくださった。
役者のY氏、M嬢、I氏は他のドラマCDや単発のビデオには随分出てくださった。
今や大ベテランの方々、既に鬼籍に入られた方もいる。
書くのは大変だったが、収録で疲れが吹っ飛ぶ位楽しい現場がドラマCDだった。(中にはそーでもない作品もあったけど/苦笑)
2000年、ミレニアム以前は現場が役者さん、スタッフ、原作者、マネージャー、出版社、レコード会社が今では考えられないほど「密」に係わっている元気な現場だった。
1990年代の昔話シリーズもあと1本でしばしお休みに入ろうかと思う。ちょっと、別物を考えているので(笑)。
私が係わった作品で何か知りたいことあれば、お答えします(答えられる範囲で/笑)。リクエスト、どうぞ〜!