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危ないサービス、人の見分け方

本の内容に妙に共感

 谷本真由美さんのシリーズ「世界のニュースを日本人は何も知らない」を、新作が出るたびに買っています。
 実際の場所にいる人にしかわからない、リアルな体験談が、知的好奇心を刺激して楽しいからです。

 日本人は、マスコミなどの報道の姿勢や言語障壁が原因で、世界で起こっていることをきちんと知らないと危機感を抱きつつも、それでも日本はとても良い国というメッセージが伝わってくるシリーズです。

 このシリーズの第3弾の最後の方に、「フェイクニュースの見分け方」というのが載っていました。

 ここを読んでいた時、「これって、危ないサービスや人を見分ける方法でもあるのでは…?」と感じました。
 この記事では、その中から何個かピックアップして、私自身の体験談も交えて検証していきます。

表面的には〝人気〟でも…?

【異常に人気がある】
 ニュースの世界で、この項目があるなんて意外でした。たくさんの人が関心を持っているから、人気があるニュースになるんじゃないかと思っていました。

 現実の人間関係では、見た目の人気度と人格は反比例することが多いです。
 表面的に〝仲間〟が多い人の中には、「周りを洗脳することで特権意識を持ちたい」と考えている自己愛性人格障害の人がいます。
 人気を集めるために外面が大変良いので、それに騙される依存体質の人たちが寄ってきます。さらに、その人脈にあやかって物を売りつけたい起業家が集まってくるため、人数は多くても魑魅魍魎とした人間関係が繰り広げられていることが多く、質が良いコミュニティとは言えません。

 もしかしたら、ニュースもそれと同じで、人を一時でも安心させたいために洗脳系の言葉を使う、興味を持ちそうなことを話題にする、なんなら惹きつけるためにフェイクも使う…ということなのかもしれません。

まっとうな生き方を否定する人たち

【サラリーマンを非難してフリーランスを称賛】
【「たった1日でなんちゃら」「たった10秒でなんちゃら」】
【超高価な製品をアゲアゲ】

 これを見た時、爆笑してしまいました(笑)。
 SNSをはじめとするで流れる「お金を稼ごうぜ!」「痩せればモテる!」「それまで不可能だった◯◯が、私でもすぐにできた!」は、高額商品を売りつける常套句です。その高額商品を変にベタ褒めすることも、当然セットでついてきます。
 近年は、リアルに会った人にも平気で似たようなことを言う人がいます。

 実際に騙されたことがある人はもちろん、通常の地頭を持っている人であれば、「怪しい」と勘づくのではないかと思うのですが、まだ蔓延っているということは、騙される人がまだまだいるということでしょうか。

 ちなみに、このような高額商品で本当に人生が良い方向に変わった人を、私は未だかつて見たことがありません。
 むしろ、借金を背負って自己破産した人や、依存体質になりお金を巻き上げられ続けている人、友達を一気に失った人など、破滅の道を歩んでしまったケースが多いです。
 また、サービスに価値があると信じて提供していた友人が、顧客のSNSを見て「固定観念がひどくなっている気がする」と言っていたり、「あの人は話が通じなくなった」などとぼやいていたのが妙に印象に残っています。

 稼ぎたいならきちんと働いて、実地で自分のスキルを磨くことが一番の近道です。
 痩せたいなら、食事や生活習慣を見直すのが王道てす。
 変な近道を追究するよりも、まっとうで地道な方法が一番確実です。

ただ単に特権意識を持ちたいだけのお題目

【とりあえず意識が高い】
 将来の地球環境のため、将来の子供たちのため、女性が働きやすい社会を作る…などなど、なぜかやたらと大きなスケールの話をしまくる人がたまにいます。
 大きな理想を語るのはいいのですが、そういう方々の実生活は大変なことになっていたりします。

 そもそも、お題目自体が固定観念まみれで自分に都合の良いものになっていることに、本人は全く気づいていません。

 地球環境を本当にどうにかしたいなら、大気汚染をしている国の政府や大企業に働きかける必要がありますが、そんなことできますか?例えば中国や南アフリカ共和国とか、一筋縄ではいかない国々になりますが、母国語でもない言語で、それらの国のお偉いさんとやり合う覚悟はあるのでしょうか?

 将来の子供たちのためと言っていますが、そのお題目自体が、子供を持ちたくても持てない人たちへの配慮がないことが明らか。その配慮なしに本当に社会を変えることなんてできるのでしょうか?

 女性が働きやすい社会を作ると言っていますが、そもそも全ての女性は社会に出て働かなくてはならないものなのでしょうか?出産や子育てで一定期間働けなくなる人もいますし、社会で働くことに向いていない人もいますよね?そのあたりは考慮しているのでしょうか?

 結局は、大きなことを言えると、周りから尊敬してもらえる、自尊心を満たせるという承認欲求に基づいたものです。承認欲求を満たすために「大きなお題目」に関係のない人たちを蔑むことまで無意識にやってのけます。

 「フェイクニュースを見分ける方法」は、「触れてはならない危険なサービスや人を見分ける方法」」と、根本で一緒だと感じています。

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