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読書メモNo.64『どうしても頑張れない人たち~ケーキの切れない非行少年たち2/宮口 幸治』

以前読んだ本の第二弾です。
精神科医として、少年院の子たちと接する中で、発達系など何らかの障がいを持っている人がいること気付いた著者。なぜ、再犯をするのかなど著者の視点で書かれています。
第一弾よりこちらの方が読みやすかったですが、続けて読んだ方がわかりやすいかと思います。最近、無料アプリ漫画でも読み始めました。
周りの支援や理解がないとどうしても、こういう少年少女たちを救えないもどかしさは残りますが。。。
ただ、何か障がいがあるからといって、犯罪を犯していいわけではないという思いは冷たいですが変わりません。人権はもちろん大事ですが。。

褒めすぎることは良くない。と前作でも書かれていて今回も書かれています。自信をつけるために褒めることが大事と思う人もいるかもしれませんが、できなかったこと・失敗した事実は変わらないので問題を先送りにしているだけだと警笛を鳴らしています。また、誰にでも当てはまりそうなことで、「場違いな褒め言葉」はやる気を損なうが紹介されています。
嫌いな人にどうでもいいようなことで褒められた場合と
同じことを自分が尊敬する人に褒められた場合では、心への響き方が違う。と。
これは共感できました。
同じことが、支援が必要な人や保護者への対応でも言えて、褒めるのではなく共感してほしい時に「頑張ってるよ」と言われても、対策が欲しい場合は逆効果になるのだと。


評価を上げたければ親切になれ
対人マナーを高める

これは、誰にでも当てはまること。自分に足りないことなので頭が痛くなりました(笑)。わかっちゃいるけれど、できない人へは冷たくなってしまう私です。
ありがとうは口癖になっているので割となんでもお礼は言っていますが、愚痴ってしまうことと、機嫌が雰囲気に出してしまうところがあるので、なおそう。。。

最後の方にとある母親のお話。
子供に発達障害があり特別学級に行っていた息子の担任が変わってしまって、対応に不満があるという母親。なんでも「頑張れ」という新担任について、子供の特性をもっと理解してほしいと筆者のところに相談に来ました。
ところがふとした時に、母親は気付きました。「社会に出たら、周りの人が配慮してくれる人ばかりではない。今のうちにいろんな人に慣れさせられる」とポジティブに捉えたのです。
「相手がわかってくれない」と理解がないことに嘆いても何も解決しない。息子が困難を乗り越えていく所を見守ることを決意したのです。


社会にも一定数グレーゾーンの人がいるのは統計的にわかっていることで、私も会社に数人いるなと思うことがあります。子供と違って大人の難しいところは、本人や家族に自覚がないので周りも対策しようがないこと。。。。
まぁ今更、君はグレーゾーンだよと言われても対応できないだろし、そもそも診断を受ける機会がないのが個人的には問題というか組織の課題かなと思います。残念ながらお金をもらう以上、適材適所に配置することは差別ではなく区別だと思います。ただ、自分の職場にもいますが、そういう人に限って、本などで調べるのではないのと無駄にプライド高いんですよねぇ私の悩みですが。。。「勉強はできた。運動もできたから」というのが、職場にいる人の言い訳?というか自尊心を保つための言葉なのかもしれませんが、「じゃぁ何故同じことを注意されることを考えないのか?自分の行動を振り返らないのか?どうすればその失敗をなくせると思うか?」と聞いても「すみません」か「気をつけます」しか返ってきません。そして、1ヶ月も経たずに同じミスを繰り返す。
今では私の精神安定のためにこういう人とは極力関わらないようにしています。
正直、会社とか要職の人の仕事だと思っている。

漫画の方が分かりやすかったですが、障がいというか特性を理解するにはいい本だと思います

おすすめ度:★★★★☆
コスパ  :★★★★☆


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