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hikarumugita
インテリア【映画レビュー】
15日目。
20代の頃は、映画と演劇ばかり観て過ごしていた、とピアノの先生に話したら、ある映画のDVDを貸してくださいました。
ウディ・アレン監督「インテリア」です。
1978年の作品です。
久しぶりに昔の映画を観たのですが…。
35ミリフィルム特有の映像の奥行きに感動〜。
DVDで観てるにも関わらず、やっぱりフィルムは立体感あるなぁ!って、思いました。
そう考えると、普段いろんな映像を見ているわけですが、普段見ているものは、わりとペラっとした質感の映像なんだなぁ、と。
うーん、これはもはや時代の流れですし、いい悪いではないのですが、ときどき35ミリフィルムの映像観ると、なんだかしみじみと圧倒されるものがあります。
いっさい笑わせないウディ・アレンの作品でしたが、ある意味ウディ・アレンの真髄と言えるのかもしれませんね。
ウディ・アレンって、世界観の奥底に哀しみがありますものね。
それを笑いで包んでいないだけ。
お母さんイヴ(ジェラルディン・ペイジ)の完璧さは、見ていて息苦しい。
完璧という名の悲劇。
エニアグラム1タイプの人が見たら(わたしのこと)、身につまされる映画かも(笑)。
ラストシーンの三姉妹の横顔は、わたしには清々しく見えました。
ここから真の自立が始まるのだなぁ、って。
まったく音楽がないのも、この作品の特徴を際立たせていると思いました。プロのピアニスト(わたしのピアノの先生)がオススメする、まったく音楽がない映画。なんだか、おもしろいですね。
シナリオの力で魅せていく映画でもありました。
久しぶりに静かな映画を観たなぁ。
ちなみに、ウディ・アレン作品は、「カイロの紫のバラ」も大好きです。
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次期の募集は、2022年1月頃を予定しています。
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