誕生日。2020/9/10
きょうは上の娘の誕生日。
わたしの娘は小さく生まれた。
あんまり寝ないで泣いてばかりいた。
いつもわたしの洋服のどこかを握って歩いてる子だった。だから、迷子の心配とかいっさいなかった。
幼稚園のバスが迎えにくると、ダッシュで逃げた。
小学校の1年生の1年間は毎日、大声で泣いて登校していた。道の途中で立ち止まって泣き叫んでる娘を窓から見ながら、近所の人に電話してちょっと声をかけてもらったりした。
なんで学校に行かなきゃいけないのかって聞かれて、わたしは、これから長い人生の間で、やりたいことだけじゃなく、やりたくないこともしなきゃいけない。理不尽なこともたくさんある。その練習だ。と答えた。
「いつもちこくのおとこのこ ジョンパトリック・ノーマン・マクヘネシー」っていう絵本をよく読んだ。
ちゃんと学校に間に合うように家を出てるのに、途中でワニに手袋を取られたり、高波にあったりして、遅刻してしまう。なのに先生は嘘だと決め付けて、もうワニの嘘はつきませんって100回書かせたりする。っていうわりと衝撃的な内容。
娘たちも気に入って、何度も何度も読んだ。
ジョンパトリック・ノーマン・マクヘネシーって難しい名前もスラスラ言えた。
学校は楽しい場所だよ!って教えるような絵本もたくさんあったのに、これを選ぶ母親って、やっぱりちょっとパンクだよね。
学校が嫌いな娘のこと、すごく心配だったけど、どこかで嬉しいと思ってたのかもって、今になって思います。わたしも同じだったから。自分の気持ちを外に出すのが苦手で、学校行きたくなくても、たまにずる休みするくらいで、泣き叫んだりできない子どもだったから。わたしのあの頃の気持ちも何十年か後に代弁してもらってるみたいな。
その後の娘は、自分の生き方を貫き始め、いろんな種類のやりたいことを全部やって、今もたくさん苦労しながら、ひとりで生きてる。
わたしには、想像もできないような生き方で。
わたしは娘を尊敬してる。それは、立派になったからじゃなくて、泣き叫びながら小学校に通ってた頃からね。
こんなわたしから、生まれてきてくれてありがとうってほんとに思ってる。これはもう奇跡。
幸せになって欲しいとか思うこと自体、親のエゴだと思うので、とにかく、これからも見守らせてください!
ハッピーバースデー&アイラブユー