うわの空のサブスク堂。その3〜甲本ヒロト〜
本家、おげんさんのサブスク堂でも話題になってたブルーハーツ。ヒロトと豊豊さん(松重豊さん)はバイト先が一緒だったとか。
甲本ヒロトって、なんか「さん」とかいらんよね。ヒロトって呼んでしまうよね。それでなぜかみんな、「ブルーハーツの」って言うよね。ブルーハーツは解散してて、そのあと「ハイロウズ」になって、今は「クロマニヨンズ」なのに、ヒロトの歌はなんかずっと、ブルーハーツな気がしちゃいます。
ブルーハーツの登場は衝撃的だったから、たぶんみんなと同じ時期に知ったと思う。清志郎やチャボとも仲良かったから、そっち目線で、「やんちゃな弟」みたいなイメージだった。
雑誌のインタビューだったか、ラジオだったか忘れたけど、♫リンダリンダーリンダリンダリンダーー♫ってところが突然降ってきたって言ってたのを覚えてる。だから意味を聞かれても困るって。降ってきちゃったんだもんって。
そういう質問って、すごく下世話よね。RCサクセションの「つきあいたい」って曲が出た時、「意味のない言葉を連呼してる」って酷評されてて、この人たちわかってないなーって思ったこともあったな。
でも、あの頃って、「若者の音楽は意味わからん」とか言う大人がいて、その境界線がちゃんとあることで、いい音楽が生まれてた気もする。今はなんでもありで、新しいものとか珍しいものとか意味不明なものも全部、わかんない方が悪いみたいなとこある気がする。
わたしの母も、わたしが好きな音楽はほとんど好きになってくれてたけど、ブルーハーツだけは嫌いってはっきり言ってた。笑
「大人になんかわかってたまるか」って感じが、かっこよかったんだとも思います。
やんちゃな弟みたいなヒロトの歌に救われたのは、体調がが悪くて会社を辞めて、コンビニで早朝バイトをしてた時。
お店の有線放送で、「人にやさしく」が流れてきて、わたしは冷蔵庫の前で品出しをしながら、泣きそうになった。
ぼくが言ってやる
でっかい声で言ってやる
がんばれって言ってやる
聞こえるか
がんばれ!!
この歌を最近、予備校のCMに使っていたけど、えーそういうんじゃないのにー。ってわたしは思いました。
そういう、なんていうのかな、正当な?ちゃんとした?がんばったらゴールがあるみたいな?そういうのに立ち向かうがんばれじゃなくて!なんか違う!笑
体壊して会社に通えなくなって、近くのコンビニでバイトするのが精一杯で、社会から離脱しちゃって、この先どうするんだろうわたしって、漠然と不安で。
「がんばれ」って言葉は、誰に言われるかによって全然違う。ぼくだって今だってくじけそうになるよって、theアウトローって感じのヒロトが言う「がんばれ」しか届かなかったんだと思う。
「リンダリンダ」も、「ひとにやさしく」も大好きだけど、わたしがいちばん好きなのは、「1985」。
これぞパンク!って感じなんだけど、これはね、曲がめちゃくちゃいいのです。かっこいいのです。
パンクって、歌詞の強さが印象に残るし、ただ叫んでるだけ!みたいに思われがちなんだけど、ちゃんと曲がよくなくちゃ、言葉は届かないってわたしは思ってます。
そして、優しい人が歌うパンクが好きです。隠しても隠してもどうしてもはみ出してしまう優しい歌が好きです。
ぼくたちをしばりつけて
ひとりぼっちにさせようとした
すべての大人に感謝します
1985年 日本代表ブルーハーツ!
公式には、「1985」がなかったから、カラオケでよく歌う「情熱の薔薇」を貼っておきます。この歌詞も秀悦よねー。
✳︎やっと書き終わった!!一週間かかった!!書いては直し書いては直しして、原型は一行も残ってないかも。ちょっとやりきった感!!