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#夏祭りとぼく

むかしむかし、わたしがOLだった頃。

[ちなみに「OL」って死語らしいですね!あと、「死語」っていうのも死語らしいです!笑]


憧れていた営業の先輩Tさんと、ふたりで隅田川の花火大会に行こう!って約束をしたんです。

約束をしたのは、会社のエレベーターにたまたま乗り合わせたとき。

携帯電話もメールもポケベルすらない時代。
お互いの電話番号も知らなかった。もちろん社内の誰にも気づかれちゃいけないやつ。ドキドキ。

「花火大会行こうよ」「行きたいです!」「隅田川の」「隅田川ですね!楽しみにしてますっ!!」

そんな会話をしただけで、具体的な待ち合わせ場所も時間も決めないまま、その後はばったり会うようなチャンスもなく、どんどん日が過ぎていき、焦るわたし。


日がたつにつれて、あれは約束だったのかどうか不安になる。「夏だから花火大会とか行きたいよね」っていう世間話だったような気がしてきたり、そんな会話したことすら、わたしひとりの妄想だったような気もしてくる。

営業さんは残業も多くて何時に帰ってるんだかわからないし、帰りはみんなで飲みに行ったりするだろうからまちぶせするわけにもいかず、確かめる術もない。

どうしようー。



そして花火大会の前々日。

残業中に、わたしの所属してる制作部の、隣の席のSさんあてにお客さんから外線が入り、わたしがとった。

その頃の会社は、普段なら外線は業務部に入って、業務のひとが取り次いでくれるけど、業務さんが帰ってしまった後は、直接制作部にかかってくる。で、その人が席を外してる場合は、電話を受けたひとが社内放送みたいなこともしなきゃならないシステム。

「制作部のSさん、31番にお電話です」

普段やらないし苦手だしめっちゃ嫌なんだけど、その日だけはそのシステムに大感謝した。

そう。わたしの声を聞きつけて、営業のTさんが制作部に駆け込んできたのだ!そして、しらじらしく、「うわちゃんまだいたんだ。」とか言って、小声で「一緒に帰ろう」って言ったのです!

きゃー!!!

おめでとうわたし!!!


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ところが、わたしの記憶はそこまでなんです。

実際、どうやって待ち合わせしたんだか、わたしは浴衣とか着て行ったんだったか、どんな感じで花火を見たんだか、帰り道になにかあったりなかったりしたんだか、ぜーーんぜん覚えてない!!笑

とにかく、ふたりで花火大会なんて嬉しいーー!って思ったのと、ほんとに実現するのかなーー?ってドキドキハラハラしてたことしか覚えてないの。なんでや!!


肝心なとこがごっそり抜けてる思い出だけど、当時の気持ちはキラキラしてたなーって、思います。



あんこはるかの寄せ書きRADIO!の企画に参加させていただきました!

みなさんの夏祭りのお話、楽しみです☆

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