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さみしくならないための保険。

刺繍糸が好きすぎて、好きなひとの顔を思い浮かべるように、いろんな色の刺繍糸が頭の中に浮かんでくるときがあります。

それは時間も場所も関係ないんだけど、でもどちらかというと、仕事中とかじゃなく楽しい時間に浮かんでくることのほうが多いかもしれない。友達と会っているときや、ライブハウスにいるときとか、ディズニーランドでパレード観てるときもあった。

必ずしもその時に、刺繍がしたい!って思うわけではなく、色とりどりの糸がふわっと浮かんで、あーうっとり♡ってなるだけなんだよね。



ずっと昔から、わたしには自分の気持ちが落ちないように保険をかけるくせがある。
楽しい!大好き!の絶頂の次の瞬間に、それが終わる時のことを思ってしまう。がっかりする自分を想像し、まだ「楽しい」のなかにいる間に「これが終わってもまだこれがあるから大丈夫」って頭の中で唱えるくせ。

「大好き!」なものが消えることをたくさん経験してきたからかもしれないな。
好きなアイドルが辞めてしまうとか、好きなバンドが解散してしまうとか、好きなひとがもう会えないところに行ってしまうとかね。

そして悲しいことに、いつかなくすかもしれないものしか持っていない魅力を知ってしまっている。いつか消えるものこそ美しいって気づいていて、そういうものばかりが大好きなのだ。


だから、消えないものを好きでいることに安心するのかもしれないね。

例えば、映画を観た帰り道とかに、「もしも全部がなくなったらその時は映画館に通えばいいじゃないか」とか思ったりする。
わたしが生きてる間には、映画館はたぶんなくならないだろうから。

どんなに自分が絶望したって、すてきなカフェや雑貨屋さんや本屋さんや手芸屋さんはどこかにあって、そこに行くことはできるだろう。とか。



ふいに浮かんでくるものは、どんな状況になってもなくしそうにないもの。刺繍糸だったり、毛糸玉だったり、並んでいる布だったり、ボタンが入った箱の棚だったり、くるくる巻いてあるチロリアンテープやリボンだったり。

書いてたら手芸屋さんに行きたくてうずうずしてきた!


使うあてもなく糸や布をあれこれ買ってしまったりも、使い道のない雑貨を集めてしまったりも、全部保険なのかもしれない。
今大事にしてるものをもしもなくしても、大丈夫なように。老後の備え的なね。


手芸屋さんの写真を貼りたくてフリー素材を探してたら、このサイトの写真全部すてきで困ったので、まるごと添付してみたよ!笑

これ見てるだけで生きていけそう!

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