舘野スケッチラボに参加
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日曜日に下北沢のDARWIN ROOMで行われた「舘野スケッチラボ」に参加した。画家・絵本作家の舘野鴻先生に、生き物の見方、観察の仕方、生き物の身体や彼ら暮らしのこと、ご自身の創作についてお話いただき、聴きながら絵を描く教室です。
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描くモチーフは昆虫の乾燥標本を先生がたくさんお持ちいただき、その中からミドリカミキリを選んだ。が、お話に夢中で13時〜17時の間に下描きすら終わらなかった。
冒頭ではミドリカミキリの触覚がどこから生えているか、飛べるオサムシと飛べないオサムシの違いの理由、何を食べているかなど図解しながら説明してくれた。虫の殺し方、標本の作り方も教えてくれた。めちゃくちゃ面白い!!
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舘野先生にはお話だけでなく、実際にその場でミドリカミキリをロットリングで描いていただき、その技に大興奮。同じテーブルに座り、肉眼で先生が描く線と点の軌跡を目で追うことは、今までに体験したことのないくらい、私にとって感動的な瞬間だった。正直、涙が出そうだった。
他の参加者の方々もとてもユニークで、カナダ人のスーザンさんのランドスケープスケッチがめっちゃかっこよくてその場にいる全員が興奮した。自然死した雀の死体を拾って剥製にする人、これから剥製にするために冷凍庫に鳥の死体を保存している人、名言を連発する少年…皆さんとお話しするのも楽しかった。
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サインをいただこうと舘野鴻先生の初の絵本「しでむし」を持って行った。この絵本を買った時は、ご本人にお会いできるとは思いもしてなかった!家宝が増えた!笑。 その場で舘野鴻先生の絵本「つちはんみょう」と「宮沢賢治の鳥」を購入。
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「つちはんみょう」は「しでむし」とは違い、フルカラーで描かれている。淡々とつちはんみょうの生態を追っているのだが、圧倒的な密度と描写力でいきものの生命賛歌を謳っている。24-25頁の見開きは楽園のよう。
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「宮沢賢治の鳥」はとても面白いコンセプトで、宮沢賢治の物語に登場する鳥の種類と、なぜ宮沢賢治がその鳥を好きだったか、物語に登場させた理由など、物語のあらすじや実際の本文一節を交えて分かりやすく紹介している。「よだかの星」が好きなんだが、その後書き換えられ新しい物語があったはずなのに、原稿が紛失されたか焼失したかで、結局発表されることはなく、プロトタイプの「よだかの星」が世に出たというエピソードは初耳で、一体どんな風に話が違ったんだろうと気になった。
6月も2回参加する予定。それまでに「宿題」をやっつけます。「宿題」って懐かしいな笑。こういう楽しい宿題は、子供の頃から好きだった。