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【グリーフ x ありがたきご縁】 『シングル父さん子育て奮闘記』の著者の木本努さん
この記事シリーズでは、僕のグリーフ(悲嘆)と現在に至るまでのあゆみを書いています。今回はグリーフの初期に僕を支えてくれた方とのご縁についてもお伝えしたいと思います。
🌈 グリーフ
グリーフ(grief)とは死別や離別などの喪失体験による悲嘆や反応(心や身体などに引き起こる状態)です。
僕は移住先のニュージーランドで5年前に最愛の妻の他界を経験し、僕の人生で最も深いグリーフに直面しました。
グリーフは人それぞれですし、タイミングや心の状態でこのような記事を読むことが難しい方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、僕はグリーフについてのブログ記事から情報を得たり支えられたりしたので、僕の経験がほんの少しでも誰かのお役に立てればという想いから、感謝も気持ちと勇気を持って記事として発信します。
🌈 身近にグリーフを経験している人がいなかった
グリーフ当初は自分の心が壊れてしまいそうでとても不安でした。この悲しみがこれからどういう心理的プロセスを辿っていくのかを知りたい気持ちもありましたが、グリーフ関係の本を読む気力もありませんでした。
また、僕の身近にはグリーフを経験している人がいなかった(気づいていなかった)ですし、海外在住のため、日本の方でグリーフを経験している方とのご縁もなかったため、そのような方との繋がりを無意識のうちに求めていたような気がします。
出会った本『シングル父さん子育て奮闘記』
そんな時に出会ったのが木本努さんの『シングル父さん子育て奮闘記』という本でした。グリーフ関係の本は自分の心がグリーフに敏感に反応してしまい読むことが難しい時期でした。でも、この本はタイトルに「子育て奮闘記」とあるので子育ての話かなと思って読み始めることができたのです。
しかし、涙なしには読めない本でした。木本さんの最愛の奥様は癌の宣告を受け、2歳、6歳、11歳の三人の息子さんを遺し、12日後に天国に旅立たれました。この本は木本さんの壮絶な奮闘記、ご家族の成長の記録でした。
僕の妻の場合は、ガンの診断から治療を経て他界するまで1年4ヶ月でしたし、すでに子供もほぼ成人でしたこともあり、木本さんの悲しみを想像し、本を読んでいる間ずっと涙が流れていたことを覚えています。
木本努さん
NPO法人京都いえのこと勉強会 理事長
上智大学グリーフケア研究所 人材養成講座 非常勤講師
京都生まれ。1985年にダスキンの加盟店に入社。2006年に同社代表取締役に就任。2009年2月に妻に癌の宣告、12日後に2歳、6歳、11歳の息子3人を遺し天国に。仕事、家事子育てに奮闘するが2013年に退職し1年間専業主夫に。2014年に父子家庭支援のNPO法人京都いえのこと勉強会を設立し理事長に就任。2016年から上智大学グリーフケア研究所非常勤講師に。2017年から(株)Tnの取締役に就任。2019年1月に自らの経験を綴った「シングル父さん子育て奮闘記」を出版。同年6月に「ベストファーザー賞in関西一般部門」を受賞。現在も子育て奮闘中
🌈 ご縁が繋いでくれた支え
本を読んだ後で木本さんに感謝のメッセージを送ったところ、ありがたいことに親身で丁寧なご返信をいただき、そこからご縁が始まりました。木本さんがグリーフにどう向き合ってきたかについても教えていただきました。深いグリーフを経験してきた木本さんとのご縁、そして木本さんの言葉は僕にとっては支えの一つとなっていきました。
🌈 ネックレスに通した結婚指輪
メッセージのやり取りの中で、奥様の結婚指輪を通したネックレスを身につけていることを教えてもらい、僕もやってみることにしました。僕は妻の結婚指輪を指にはめていたいという気持ちはありましたが、サイズが小さくて入らず、保管してあるだけだったのです。指輪をネックレスに通すことで常に身につけていられるのは素晴らしいアイデアだと思いました。そして、実際にやってみると、妻が28年間身につけていた結婚指輪を通して妻を感じることができ、孤独感が和らぎました。
最近では指輪をつけ忘れてしまうこともあります。でも、指輪がなくても妻と共に歩んでいるという感覚は十分育まれているので、なくても大丈夫なのです。
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🌈 感謝を伝えることができた
2022年に一時帰国した際、木本さんにお会いする機会をいただきました。直接感謝の気持ちを伝えることができたのは、何にも代えがたい瞬間でした。
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大切な人とのつながりを保つ方法は人それぞれ異なりますが、自分に合う方法との出会いは、グリーフと共に歩んでいく心を育む一助となると思います。また、愛する人の存在を日々感じる方法を見つけることは、癒しのプロセスを支えてくれるのかもしれません。僕の場合は結婚指輪を身につけることがその一つとなりました。
いのちは 終わらない
そして、最愛のいのちがつないでくれるご縁がある
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